Pop Musicシーンとアーティスト
世界的に最も人気のある音楽、それがポップスだ。サックスの活躍の場も多く、たくさんの名間奏を聴くことができる。ここでは日本のポップスシーンにおけるサックスの役割や名間奏について、簡単に紹介してみよう。
続く80年代後半~90年代は、スタジオミュージシャンたちによる“名サックス間奏”の宝庫だ。TUBE、松田聖子、ドリカム、ZARD、徳永英明、Mr.Children、MISIAなど挙げればきりがないほどサックスが登場し、多くの楽曲における間奏でさまざまなサックスソロを聴くことができる。
ポップスの間奏で演奏されるサックスソロの特徴とは、フラジオを効かせたハイトーンと流麗なフレージングで、間奏後に続く曲一番の盛り上がりにつなげるアルトやテナーのソロと、透明感に溢れメロディアスで曲に同化するかのようなソプラノのソロが多くみられることだ。
フラジオを多用して吹き上げるテナーの名間奏の代表といえばMr.Childrenの楽曲『シーソーゲーム』で演奏される山本拓夫のソロだろう。また、MISIAのデビュー曲『つつみ込むように』で演奏される鈴木明男のアルトサックスも楽曲と完全にマッチしている名演奏だ。ソプラノと言えば、国内でも多くの名演があるが、やはりケニー・Gがベビーフェイスとコラボレーションした『Every time I close my eyes』が素晴らしい。
彼らスタジオミュージシャンによる素晴らしきサックス間奏の数々を、THE SAX 42号では「ザ・間奏スペシャル」と銘打って紹介している。編集部で厳選した日本・海外の「名間奏が聴ける36曲」の必聴アルバムも紹介。また、間奏の中でもとりわけ人気の高いフレーズを譜面化し一挙5曲を公開している。