生誕90周年記念企画 マイルス・デイヴィスで巡るサックス・プレイヤー
ジャズ史上最大の巨人マイルス・デイヴィスの生誕90周年を記念し、マイルスと互いに影響を与え合い、ともに成長していったサックス・プレイヤーにフォーカスした。
ジャズ史上最大の巨人マイルス・デイヴィス(1926-1991)が、2016年で生誕90周年を迎えた。トランペッターとして、バンド・リーダーとして、ジャズの歴史とともに歩み発展し“ジャズの帝王”と呼ばれるまでに至ったマイルスだが、そんな彼の音楽を辿れば、そこにはいつもサックス・プレイヤーがいた。 THE SAX78号では、マイルスと互いに影響を与え合い、ともに成長していったサックス・プレイヤーにフォーカスした。生誕90周年にして没後25年にもあたる今年、“マイルス”という視点で改めてサックスの音に耳を傾けてみようではないか。ここでは特集の概要を紹介しよう。(全文はTHE SAX78号掲載)
◼History ヒストリー
マイルスのニューヨーク進出、チャーリー・パーカーとの出会い、リーダーバンドにおけるサックスプレイヤーの起用、スタイルの進化などマイルスのヒストリーを、ジャズジャーナリスト小川隆夫氏が、ジャズ初心者にもわかりやすく解説。
◼Miles & Sax Players プレイヤー系譜
マイルスと共演した主なサックス・プレイヤーたちを、年代順に横の繋がり含め追ってみた。この系譜からも、マイルスのサックス奏者起用の変化、音楽の方向性、進化の過程が読み取れるだろう。
◼Miles × SAX 菊地成孔が語るマイルス・デイヴィス論
サックス奏者としての音楽活動に留まらず、文筆家、コラムニストなど多彩な顔を持つ菊地成孔氏。2005年には、東京大学でマイルス・デイヴィスについての講義も行なっているそんな氏が、サックス奏者としての目線で、マイルス・デイヴィスとそれをとりまくサックス奏者の魅力について熱く語ってくれた。
◼SAX Playing with Miles マイルス・バンドのサックス・プレイ
初期のマイルス・バンドで活躍したサックス・プレイヤーの中で特に押さえておきたい5アーティストをピックアップして、マイルス・バンドでの存在価値、マイルスと互いに与えあった影響、そのプレイスタイルにフォーカス。国内で高い人気を誇るテナー・プレイヤー三木俊雄とアルト・プレイヤー池田篤の両氏が、サックスの巨匠らを新たな角度から解説する。
◼Score『ALL BLUES』 オール・ブルース
歴史的名盤「カインド・オブ・ブルー」に収録されている『オール・ブルース』を題材に、三木俊雄、池田篤の両氏にテナー、アルト用にそれぞれソロ部分をアレンジしてもらった譜面を掲載! 演奏解説付なので、ぜひ誌面を片手にチャレンジしてみよう!