サックス記事 ジャズのソロのつくりかた
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MAKE YOUR OWN SOLO

ジャズのソロのつくりかた

LESSON

現在ジャズ修行中で、アドリブを習得したいと思っている読者にお送りする本連載。
ジャズでアドリブを演奏できるようになるために必須の練習法といえば、まずは先人の演奏を耳コピしてみること。ただ問題は、耳コピを行なっただけで、そのコピーした内容がすぐに自分のものになり、「自由自在にアドリブ演奏ができるようになる」という訳ではないことは想像に難くない。
では、耳コピ以外にどんな練習をすれば良いのか?そこで本講座で行なっている内容、自分でアドリブを造る「書きリブ」という作業(練習)が重要になってくる。課題とする曲を決めたなら「このコード上で、次にくるコードは○○だから、この音を使ってこんなフレーズを作ってみよう」そんなことを考えながらアドリブを譜面に書いていく。またはそれぞれのコードに対して、アヴェイラブルノートスケールを使って演奏。同時にその音を録音して譜面に書いてみる。その音列を聞いて、カッコ良かった部分、カッコ良くない部分を自分でアナライズして、カッコいいソロになるよう手直しをする。それらがいわゆる「書きリブ」という作業なのだが、最初から自分のアドリブの良し悪しを判断し、まずかった部分を修正するのは難しく、これらは経験によって徐々に培われるといえる。
本講座は、そういった自分では判断がつきにくいアドリブの内容をジャズ・アルト奏者 大森明氏が検証し、「どういうふうにすればカッコいいフレーズになるか、またフレーズどうしのつながりが上手くいくか」などアドリブ作成の手ほどきをしてくれる。

 

 

<一口メモ>
この“書きリブ”は、大森氏がジャズを生徒に教えるとき実際に行なっているレッスン方法の一つなのだが、大森氏のレッスン内容とはどんなものなのか、その一部をご説明しよう……。
生徒は、先ずレッスンの前に、課題として自分の演奏したい楽曲を選び、その曲を演奏している奏者(どの奏者にするかは自分で選ぶ)のアドリブを耳コピする。もちろんコピーしたソロはちゃんと吹けるように練習してレッスンに臨む。第一周目は、そのコピーしたソロを披露。大森氏は、生徒が耳コピした内容が正しく採れているか、また演奏はちゃんとできているかなどをチェックしてレッスンが行なわれる。その後、耳コピの内容に対して、奏者はどういったフレーズを演奏しているか、そのフレーズはどんなスケールで構成されているのか、また、コード進行についてや、代理コードについてなど、アドリブ内容をアナライズし解説を行なう。そして次のレッスンまでの課題として、生徒は、自分自身のソロ=“書きリブ”を書き、またそのソロを吹けるようにして第2週目のレッスンに臨む。そこで、大森氏に演奏のチェックと、書きリブのアナライズを受けるのだが、その書きリブに対するアナライズこそ本講座「MAKE YOUR OWN SOLO」で展開しているコンセプトそのもので、実際のレッスンに則した実践的な内容といえる。

 

是非このシリーズを読みながら、自分なりにソロのフレーズをとっていく練習につかっていこう。

 

大森明の「Make Your Own Solo」“アドリブをつくろう”では、あなたのつくったアドリブ・ソロを募集しています。毎回提示される課題曲のお手本ソロを参考にして、または、まったく違ったテイストでもかまいません。あなた自身のアドリブ・ソロを書いて応募してみませんか? 採用楽譜は誌面にて掲載。大森明氏によって検証、解説をしてもらいます。ふるってのご応募をお待ちしています

 

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