「BARITONISM〜ロシア・チェロ作品集〜」本堂 誠 | Disc Review
昨年、第34回日本管打楽器コンクールで第1位に輝いた本堂誠。俄かに脚光を浴び、6月に開催したデビューリサイタルには満員の聴衆が詰めかけた。そんないま大注目の大型新人が早くもデビューアルバムを発表した。その作品は、もちろん奏でる楽器は全編でバリトンサックスだ。
「BARITONISM〜ロシア・チェロ作品集〜」本堂 誠
【OVCC-00143】¥3,240(税込)オクタヴィア・レコード
[演奏]本堂誠(Bs)、羽石道代(Pf)
[収録曲]S.ラフマニノフ:チェロソナタ Op.19、D.ショスタコーヴィチ:チェロソナタ、Op.40グラズノフ: 2つの小品、Op. 20 - 第1曲 メロディ
全編でバリトンサックスで奏でる、本堂誠デビュー作
昨年、第34回日本管打楽器コンクールで第1位に輝いた本堂誠。俄かに脚光を浴び、6月に開催したデビューリサイタルには満員の聴衆が詰めかけた。そんないま大注目の大型新人が早くもデビューアルバムを発表した。デビュー公演のタイトルと同じ「BARITONISM」と題されたその作品は、もちろん奏でる楽器は全編でバリトンサックスだ。2016年からブルーオーロラ サクソフォン・カルテットのバリトン奏者となった彼の「バリトン愛」に満ち溢れた一枚だ。ラフマニノフ、ショスタコーヴィッチの傑作チェロ・ソナタを中心としたロシアン・チェロの名作を取り上げ、音色やパッセージなど、これまでのバリトンサックスのイメージを覆す鮮やかな演奏が収められている。
本堂誠
Makoto Hondo
2012年、東京藝術大学音楽学部器楽科を卒業し同大学院に入学。
同年11月に渡仏し、パリ国立高等音楽院第一課程に入学。サクソフォン科、並びに室内楽科を最優秀の成績で修了。在学中アムステルダム音楽院へ短期交換留学し研鑽を積む。
ソリストとして2013年第7回スロヴェニア国際コンクール、2014年アドルフサックス国際コンクール(フランス)ソリスト部門、2015年第2回アンドラ国際サクソフォンコンクールの3つの国際コンクールで優勝、2017年第34回日本管打楽器コンクール第1位、および内閣総理大臣賞、特別大賞、聴衆賞等を受賞。2018年度 第56回レコード・アカデミー賞 特別賞を受賞。
室内楽においては2017年第9回大阪国際室内楽コンクール管楽部門で日本人として初めてとなる第2位受賞、また現在ブルーオーロラ サクソフォン・カルテットのバリトン奏者。
これまでにサクソフォンを冨岡和男、池上政人、原博巳、クロード・ドゥラングル、クリストフ・ボワ、アルノ・ボーンカンプの各氏に、室内楽を中村均一、貝沼拓実、ヘスン・カン、棚田文紀、イェンス・マクマナマ、ラズロ・ハダディの各氏に師事。
2015年度から2017年度までヤマハ音楽振興会留学奨学生、フランスにおいてロールデュラン財団、メイヤー財団より助成を受ける。
洗足学園音楽大学非常勤講師。