サックス記事 「SONATE」井上ハルカ
[1ページ目│記事トップ
THE SAX vol.96 l Disc Review【CLASSIC】

「SONATE」井上ハルカ

MUSIC

フランスのクラシック・サックスの第一人者であるクロード・ドゥラングル氏の元で特に現代音楽や電子音楽を取り入れた作品に取り組み、高い評価を受けてきた井上ハルカのファースト・アルバムは、アルトサックスとピアノのために書かれた4つのソナタを取り上げた意欲的な作品だ。

「SONATE」井上ハルカ

【NATI8521】¥2,700(税別)
[演奏]井上ハルカ(Sax)、入川舜(Pf)
[収録曲]ドゥクリュック:アルト・サクソフォンとオーケストラのためのソナタ嬰ハ調(ピアノ伴奏版)、デニソフ:アルト・サクソフォンとピアノのためのソナタ、吉松隆:アルト・サクソフォンとピアノのための『ファジィ・バード・ソナタ』、オルブライト:アルト・サクソフォンとピアノのためのソナタ

フランスのクラシック・サックスの第一人者であるクロード・ドゥラングル氏の元で特に現代音楽や電子音楽を取り入れた作品に取り組み、高い評価を受けてきた井上ハルカのファースト・アルバムは、アルトサックスとピアノのために書かれた4つのソナタを取り上げた意欲的な作品だ。フランス、アメリカ、日本、ロシアと、生まれた国も趣も異なる4つのソナタは、どれもクラシックサックスの重要なレパートリーとしてこれまでに多くのプレイヤーが奏してきた。こうした題材に真っ向から挑んだことで、井上氏の瑞々しい音色が際立ち、その音楽性やプレイスタイル、細かな音の一粒一粒にまで真摯に向き合う姿勢が顕著に表れているようだ。