纐纈歩美 常に進化を続ける人気プレイヤーの新たな挑戦
レギュラーメンバーでオリジナル曲を中心に取り組んだ意欲作「Aquarelle」から早くも1年、常に進化をし続ける人気アルトプレイヤー纐纈歩美が新たな挑戦として選んだ題材は“ボサノヴァ”。ストレートアヘッドなジャズという印象が強い彼女がボサノヴァに向き合う意図とは?
レギュラーメンバーでオリジナル曲を中心に取り組んだ意欲作「Aquarelle」から早くも1年、常に進化をし続ける人気アルトプレイヤー纐纈歩美が新たな挑戦として選んだ題材は“ボサノヴァ”。ストレートアヘッドなジャズという印象が強い彼女がボサノヴァに向き合う意図とは? 発売を間近に控えた彼女に、思う存分語ってもらった。(文:熊谷美広)
メロディが身体に染み込むまで
- ――
- 新作の「O Pato」はボサノヴァ・アルバムですね。
- 纐纈
- 前作がセルフ・プロデュースで、自分のバンドでほぼオリジナル曲という内容でした。とりあえず自分のやりたいことは出し切れたという思いがあったので、“次は何だろう?”ってけっこう悩みました。そこでここらでパッと切り替えて、コンセプトのはっきりしたものを出すのもいいかなと考えて、ボサノヴァはどうかなって思ったんです。ボサノヴァ自体は昔から好きですし、ライブでもボサノヴァの曲を入れたりしていたので、そんなに遠い存在ではなかったんです。
- ――
- 小野リサさんにプロデュースを依頼した経緯は?
- 纐纈
- ボサノヴァの曲をレパートリーに入れていたとしても、ジャズ・ボッサというか、そういう括りだったので、そのままだったら今までの延長線上になってしまうと思って、ここは世界的にずっとボサノヴァをやっていらっしゃる小野リサさんにお願いしたら、音楽的な幅もすごく広がるんじゃないかなって思って。
- ――
- 小野リサさんとは、今まで面識はあったのですか?
- 纐纈
- まったくなかったです。リサさん自身も人のプロデュースをするのは初めてだったそうです。
プロフィール
纐纈歩美(こうけつあゆみ)
1988年10月5日、岐阜県土岐市出身。トロンボーンを演奏していた父の影響で3歳からクラシック・ピアノを習い、中学校の吹奏楽でアルト・サックスを始める。高校に入ってから本格的にジャズを始め、甲陽音楽院名古屋校在学中に岐阜や名古屋を中心にライブ活動を開始。2010年7月に「Struttin'」でデビュー。その後も、コンスタントにリーダー作をリリースし、今回の「O Pato」が8作目となる。また自己のグループや、日野皓正、菊池成孔、クオシモードなどを始めとする様々なセッションなど、精力的なライブ活動を展開している。
CD Information
10月17日(水)発売
「O Pato(オ・パト)」 纐纈歩美
【MYCJ-30661】¥2,778(税抜)
ポニーキャニオン(M&I)
[曲目]カピン、コルコヴァード、ニック・バー、夜は千の目を持つ、サマー・サンバ、ホーザ、オ・パト、フォー・ヘヴンズ・セイク、ウェイヴ、オ・トレンジーニョ・ド・カイピラ
[メンバー]纐纈歩美(As)、フェビアン・レザ・パネ(Pf)、馬場孝喜(Guit on 1,2,3,4,8,10)、佐藤慎一(Bass)、藤井摂(Ds)、小野リサ
(produce and arrangement)(acoustic guitar, scat on 1,5,7,9,10)
次ページにインタビュー続く
・選曲方法、やりたかった曲は?
・ジャズとは異なるボサノヴァの観点
・今回のアルバムでリスナーに伝えたいこと
纐纈歩美
Ayumi Koketsu
1988年10月5日、岐阜県土岐市出身。トロンボーンを演奏していた父の影響で3歳からクラシック・ピアノを習い、中学校の吹奏楽でアルトサックスを始める。高校に入ってから本格的にジャズを始め、甲陽音楽院名古屋校在学中に岐阜や名古屋を中心にライブ活動を開始。2010年7月に「Struttin'」でデビュー。その後も、コンスタントにリーダー作をリリースし、今回の「O Pato」が8作目となる。また自己のグループや、日野皓正、菊池成孔、クオシモードなどを始めとする様々なセッションなど、精力的なライブ活動を展開している。