サックス記事 メリッサ・アルダナ モンク・コンペティションで優勝して メジャー・デビューを果たした超新星
  サックス記事 メリッサ・アルダナ モンク・コンペティションで優勝して メジャー・デビューを果たした超新星
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THE SAX vol.67 Cover Story

メリッサ・アルダナ モンク・コンペティションで優勝して メジャー・デビューを果たした超新星

ARTIST

世界のトップジャズプレイヤーへの登竜門であるセロニアス・モンク・ジャズ・コンペティションで2013年度のウィナーに輝いたメリッサ・アルダナ。女性器楽奏者としては初の受賞という歴史に残る栄誉を背負って、3rd作「メリッサ・アルダナ&クラッシュ・トリオ」でついにメジャー・デビューも果たした。そんな現在注目度急上昇中の彼女をニューヨークでキャッチ。初のインタビューを試みた。
Text&Photos: Yuki Tei www.yukiteimusic.com www.yukiteiphotography.com
協力:ユニバーサル ミュージック合同会社
Special Thanks
Kristen McKeon at D’Addario & Company, Inc. (www.daddario.com) , Spike Wilner and Mitch Borden at Smalls Jazz Club (www.smallsjazzclub.com) Rita Madison – Makeup Artist (www.ritamadison.com)

THE SAX vol.67の表紙に登場するのは女性サックスプレイヤーのメリッサ・アルダナさんです。まだ20代半ばという若さですが、南米のチリ共和国出身でとても気さくであり、“大人”っぽさを感じさせる女性です。ジャズ界は圧倒的に男性プレイヤーが多いなか、ましてやテナーサックス奏者として精力的に活躍中の彼女へのインタビューをご覧ください。

恵まれた音楽環境とテナーサックスとの出会い

Yuki Tei
(以下Y)
こんにちは。今日はお忙しいなか、ありがとうございます。早速ですが育った環境、音楽との出会いなどから聞かせてください。
Melissa
Aldana
(以下M)
生まれはチリのサントドミンゴです。私の父親はプロのサックス奏者でMarcos Aldanaといいます。母親はパーソナル・トレーナーです。父親はチリ人ですが、母親はカナダ・ケベック出身のフレンチ・カナディアンです。ですから私はチリとカナダの二重国籍を持っています。両親は父がバンドでカナダに1年間住んでいた時に知り合いました。妹が一人いますが、彼女はいまシェフをしています。
やはり父親の影響から私は常に音楽に触れて育ちました。実は祖父もプロのサックスプレイヤーで、チリでは有名なスウィング系のトロピカル・ジャズ・バンドのリーダーでした。つまりサックス一家ですね(笑)。初めての楽器は6歳のとき父親からもらったアルトサックスでした。父は自宅でレッスンをしていたので、常に家では自分より年上の生徒たちが父親と楽しくサックスを吹いてレッスンしているのを見ていました。だから、なおさらサックスに興味をもったのでしょうね。そして12歳の時にソニー・ロリンズのアルバム「PLUS FOUR」を聴いてテナーに憧れ、テナーサックスを吹き始めました。ちょうど同じ年にセルマーのシリーズⅢのアルトを買ってもらったばかりでした。とても高価なものでしたが、どうしてもテナーサックスが吹きたくて。結局、お爺ちゃんが使っていたマークⅥをもらうことになりました。

CD Information

「メリッサ・アルダナ&クラッシュ・トリオ」
【UCCO-1147】ユニバーサル ミュージック
¥2,808(税込)
[演奏]メリッサ・アルダナ(Ts)、パブロ・メナレス(Bass)、フランシスコ・メラ(Ds)
[曲目]M&M、ターニング、ユーアー・マイ・エヴリシング、ブリング・ヒム・ホーム、ティラピエ、ピース、ラヴ & ミュージック、ペルドン、ニュー・ポインツ、ディア・ジョー
 
 

次ページにインタビュー続く
・バークリーで学び卒業後はニューヨークへ
・父親もかつて出場したモンク・コンペティション
・活動の中心はメリッサ・アルダナ&クラッシュ・トリオ
・常に努力して自分ができる最善のベストを尽くす

登場するアーティスト
画像

メリッサ・アルダナ
Melissa Aldana

チリ共和国・首都サンティアゴ出身。6歳からプロのサックス奏者の父親からサックスを学び、高校卒業後ボストンに移る。サックスをジョージ・ガゾーン等から学ぶ。2013年、ジャズプレイヤー最高の登竜門、セロニアス・モンク・コンペティションでサックス・インストゥルメンタル部門の女性初の優勝者になる。現在はニューヨークを拠点としてヨーロッパや海外でも精力的に演奏活動をしている。ウィントン・マルサリスをはじめとする多くのジャズプレイヤーとの演奏や、自己のバンド“Crush Trio”でも大活躍中。

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