定評ある洋楽ポップスのカバーに真正面から挑んだ意欲作「MELODY」を発表したサックス界のプリンセス
もはや当たり前になった女性サックス奏者の活躍に先鞭をつけた小林香織。昨年デビューから10周年を迎え記念作「STORY」をリリースした彼女が、新たなディケイドのはじまりに挑んだのは洋楽ポップスのカバー集だ。バラエティ豊かな選曲と、交流ある大御所ギタリスト鈴木茂や魚類学者さかなクン(!)など多彩なゲストの参加で、単なるカバー集を超えた作品に仕上がった。
(文:櫻井隆章 / 協力:株式会社 JVC ケンウッド・ビクターエンタテインメント)
一区切りをつけて新たなスタートの第一歩に選んだカバー集
CD Information
【VICJ-61754】¥3,024(定価)
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
[曲目]シェイク・イット・オフ、ランナウェイ、ウィ・アー・オール・アローン、サタディ・イン・ザ・パーク、ミス・ア・シング、ガット・トゥ・ビー・リアル、イフ・アイ・エイント・ガット・ユー、クレイジー、アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット、ジョイフル・ジョイフル、ティアーズ・イン・ヘヴン
[演奏]小林香織(As,Fl,Key,Prog,Cho)、さかなクン(Bass Sax)、鈴木茂 / キース・ウィンター / 田中"TAK"拓也(Guit)、 駒沢裕城(Steel-Guit)、ジェイミー・オデール(Key,Prog)、Dr.kyOn / NOBU-K(Key)、小原礼 / 河野充生(Bass)、加藤"Q"久幸(Ds)、松井イチロー / 松本智也(Perc)、Jay(Vo)、小林夏実(Cho)
次ページにインタビュー続く
・名ギタリスト鈴木茂と楽器の選定が縁で交流が始まったさかなクンの参加
・洋楽のポップスをカッコよく吹くコツは音を短く切ること
小林香織
Kaori Kobayashi
1981年、神奈川県生まれ東京育ち、母はピアノ教師、父は写真家。中学1年から吹奏楽部でフルートを、高校2年でアルトサックスを始め、原ひとみ氏に師事。2000年に洗足学園音楽大学ジャズコースに入学し、ボブ・ザング氏に師事。在学中より都内のライブハウス等で活動し、卒業後の2005年2月、ビクターエンタテインメントより「Solar」でメジャーデビュー。現在までにベストアルバムを含む12枚のアルバム、ライブDVD、譜面集2冊を発表。YouTubeにアップされた『Nothing's Gonna Change My Love For You』が世界中で多大なアクセス数を記録し新聞テレビで話題になり、アジアでの公演を行なう。2013年には台湾のサックスメーカーTKMelodyとの共同開発による小林香織モデルのサックスが発売される。2016年8月に発表した洋楽カバーアルバム「MELODY」では、魚類学者でタレントのさかなクンが参加したことで話題となる。現在、泉谷しげる、タケカワユキヒデらのライブサポートに加え、ジャンルを問わず様々なレコーディングにも参加する他、母校である洗足学園音楽大学ジャズコースの講師として後進の育成にも力を入れている。2018年9月26日キングレコードに移籍、その第一弾として全曲オリジナルのニューアルバム「Be myself!」を発表。