栃尾克樹 バリトン・サックスが奏でる歌曲の世界
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昨年11月20日にソロCDとしては6枚目のアルバムとなる『冬の旅』を発表した、日本を代表するクラシック・サクソフォーン奏者の一人である栃尾克樹。ピアノに高橋悠治を迎え、バリトン・サックスでシューベルトの連作歌曲集に挑んだ本作についてお話を伺った。
インタビュー・文:近藤香織/写真:山瀬剛志
協力:柳澤管楽器株式会社、株式会社プリマ楽器
大切なのは、本来、曲が持っている力
楽器はヤナギサワB-9930BSB、マウスピースはエボナイト(島田行男氏による手工品)、リガチャーはYany SIXS、リードはヴァンドーレンのトラディショナル3 1/2、Yany BooStar✧も装着。
栃尾克樹
Katsuki Tochio
東京藝術大学卒業。1988年(川崎)1992年(イタリア)1997年(スペイン)に於ける世界サクソフォーン・コングレスに参加。ソロ、室内楽や、ジャンルを超えたアンサンブル「COLORS」、国内の主要なオーケストラでの演奏の他、スタジオワークとして、シドニーオリンピックにおけるシンクロナイズド・スイミングのデュオ(銀メダル)の音楽や、映画「電車男」サウンドトラック、テレビCM等の多彩な活動を展開している。これまでに2回のバリトンサクソフォーン・リサイタルを開催し好評を博す。2005年にソロCD「アルペジョーネ・ソナタ」、2007年にソロCD「影の庭」をリリース(共にマイスター・ミュージック)。アルモ・サクソフォーン・クァルテットで7枚のCD をリリース。サクソフォーンを喜田賦、阪口新、冨岡和男の各氏に師事。武蔵野音楽大学、聖徳大学非常勤講師。東京佼成ウインドオーケストラ バリトンサックス奏者。