サックス記事 【シリーズ徹底検証】楽器編 テナーサックス
  サックス記事 【シリーズ徹底検証】楽器編 テナーサックス
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今、旬のテナーサックス  アナタに合う楽器はコレ!

【シリーズ徹底検証】楽器編 テナーサックス

GEAR

サックスは管楽器の中でも大変な人気を誇り、楽器店にはたくさんのメーカーの楽器、さらにそれぞれ個性を持ったモデルがずらりと並んでいる。そのどれもが“イチオシ”とされる現状で、いったいどの楽器が自分にマッチしているのかを見極めるのは大変難しい。そこで、今回の<シリーズ徹底検証>では、テナーサックスに焦点を当て、検証・紹介していく。

※この記事はTHE SAX vol.35(2009年5月25日発刊)の内容を再構成したものです

 

数ある管楽器の中で、多彩な音色と魅力的なルックスから、絶大な人気を誇るサックス。 楽器店にはたくさんのメーカーのさまざまなモデルがずらりとならんでいる。それらの楽器は、個性的な外見のみならず、音色や操作性など、楽器一つ一つに深いこだわりがあることはご存じだろう。そんな数ある楽器の中から自分にあった楽器を探し出すことは、アマチュアプレイヤーに限らず、プロ奏者でさえ難しい。
そこで今号では、あるときはバンドの主役として、またあるときはメロディ楽器を裏から支える脇役として、各ジャンル、各シーンでいつも重要な役割を担う“テナーサックス”にスポットを当て、各製品の特性などについてジャズ、クラシックの各方面で活躍するプレイヤーに試奏、検証をお願いした。 多彩な音楽表現が可能なテナーサックス。それを自分の楽器として選んだ愛好家が求める音色、ジャンルもそれぞれあるだろう。ここで紹介する各プロ奏者のコメントと、自分が楽器に求めるポイントとを重ね合わせ、ひとつの参考として楽器選びに役立てていただけたらと思う。
また、試奏の際、奏者に各楽器の特性を記入してもらったグラフを掲載。こちらも楽器選びのヒントにしてみてはどうだろうか。

自分に合う楽器は? 2つの探し方

まずは熟読 とりあえず全機種をじっくり読んでみよう

今回、21本の楽器を試奏し、インタビュー形式で両氏に感想をうかがった。 その際、主に以下の質問に関して答えてもらったが、スペースの関係上項目を省略したものもあるので、ご了承いただきたい。

■ インタビュー項目

1.吹いてみての率直な感想
2.音色の均一性(粒立ち、鳴りのバランス、音のバラツキなど)
3.響き(音の遠達性)
4.音程の特性(何か気になることがあれば)
5.キィアクションについて(反応が速い、重い、その他)
6.どんな人にオススメ?(初心者、上級者、ジャズ奏者、クラシック奏者など)
7.ルックスについての感想

チャートで探す どんな部分が自分に必要? ひと目で判る5段階評価

有村、竹野両氏が試奏時直後に感想をメモしてくれた5段階評価によるチャートを公開。例えば、音質についてジャズ奏者はダークなほうを、クラシック奏者はブライトなほうを好む場合が多いように、ジャンルや協力プレイヤー個人の指向性により、完成されるグラフの型も変わってくる。二人の演奏ジャンルや音色の傾向を踏まえた上での参考とし、自身の楽器を選ぶ際のヒントにしてほしい。まず、右表に自分の理想とする数値を書き込んでチャートを作ってみよう。そこに現れたグラフに近い楽器が、あなたをサポートしてくれる1本かもしれない。

 

本編に入る前に……

プレイヤーによる試奏コメントでは、テナーサックス各部位の名称を使って説明される。 事前に以下をチェックして把握しておこう。

 

セルマー シリーズⅢ
ヤマハ YTS-875
ヤナギサワ T-991

高い性能を持つ実力派の楽器

セルマー シリーズⅡ
セルマー シリーズⅢ スターリングシルバー
ヤマハ YTS-875EX

美しいフォルムとハイレスポンスを兼ね備えた楽器

ヤナギサワ T-9937
ヤナギサワ T-992
カドソン T-902V

古き良き時代のヴィンテージ感を現代に再現した楽器

セルマー リファレンス54
ポールモーリア SYSTEM-76
カドソン T-902AS

価格以上の実力が人気の楽器

ヤマハ YTS-62
ジュピター TS 787 GL
アンティグア GL

確かな性能と個性を兼ね備えた楽器

イオ TS 1085 GLS
カイルヴェルト SX-90R シャドー
ボガーニ JLT2000

深いこだわりを追求する楽器

ヤマハ YTS-82Z
ランポーネ&カッツァーニ R-1 JAZZ (Vintage Heavy Gold Without F♯)
キャノンボール TV/LG-L

登場するアーティスト

有村純親
Sumichika Arimura

鹿児島県出身。東京藝術大学卒業。同大学院音楽研究科修士課程修了。フランス国立セルジー・ポントワーズ音楽院およびパリ国立高等音楽院修了。セルマー賞受賞。同音楽院在籍中、交換留学生としてアムステルダム音楽院において研鑽を積む。サクシアーナ国際サクソフォーンコンクール第1位、あわせてF. デュックルック賞およびフランスサクソフォーン協会賞受賞。他、数々のコンクールで入賞。国内外でコンサートを行ない好評を博す。サクソフォーンを椎原昭代、斎藤広樹、須川展也、冨岡和男、二宮和弘、J-Y.Fourmeau、C.Delangle、A.Bornkampの各氏に師事。平成16年度文化庁芸術家在外研修員に選ばれる。板橋区演奏家協会員。

現在、東京藝術大学、昭和音楽大学、洗足学園音楽大学、尚美ミュージックカレッジ各非常勤講師、Quatuor B及びSaxaccordテナーサクソフォン奏者。サキソフォックスのマルゴーのお友達としても活躍中。

登場するアーティスト

竹野昌邦
Masakuni Takeno

1963年6月6日栃木県宇都宮市出身。立教大学在学時に都内での演奏活動を始める。テナーをメインに各種SAX の他フルート、クラリネット、バスクラリネットも扱う。現在まで、ジャズクラブ、ライブハウス等での様々なバンドや、セッションでのライブ活動とともに、サザンオールスターズ、aiko、SKOOP ON SOMEBODY、堂本剛、渡辺美里、矢沢永吉、石井竜也、松山千春など数多くのJ-POP、ROCK 系アーティストのコンサートツアーやレコーディングに参加。スタジオワークも含めて、今までレコーディングに参加したアルバム、楽曲は数百あるいは千以上。その他CM、劇伴、TV番組での演奏多数。現在、南博GO THERE! 、SOLID BRASS、Phonolite、オルケスタデルソル、深井克則バンダカリエンテ、923BIGBAND等のメンバー。

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