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A4判/12ページパート譜付き/演奏&ギター伴奏CD付き作曲:白川真理 /ギター ソロパート作曲:宇高靖人表紙題字:甲野善紀
フルート奏者 白川真理氏が新しく書き下ろしたオリジナル曲のピース楽譜。『水月』と『浮雲』の 2曲から成っており、いずれも白川氏が日本古来の風情や文化などにインスパイアされて作曲した楽曲です。“和” を感じさせつつも、現代的な楽曲に仕上がっているのは、フルートのメロディはもちろんのこと、土台として支えるクラシックギターの力も大きいところでしょう。夜、静かな水面に映る月を眺めているとき、ふと落ち葉で水面が揺れるかのような景色を感じさせる『水月』、はじめは儚げだった雲が徐々に集まり雲海となっていき、壮大な景色の中で鳥が囀っている情景を想わせる『浮雲』。フルートとギターの音色が心地よく流れ、そんなシーンが広がる叙情的な楽曲を、演奏とカラオケCD付きの楽譜として発刊いたします。ギター伴奏とギターソロを作曲したのは、ギターデュオ「いちむじん」としても活躍し、NHK 大河ドラマ『龍馬伝』のエンディングを作曲した経験も持つ宇高靖人氏。ときに流れるような、ときに激しく打ち付けるような演奏で、楽曲に彩りを加えています。オリンピックの年を迎え、世界の中で“日本”を感じることが多くなるであろう時期。『水月│浮雲』の持つ伝統とモダンを融合した新たな“和” はこれからの演奏会やアンコールピースとして活躍することでしょう。
定価: 2,530円 (税込)
水月 SUIGETSU
作曲:白川真理ギター ソロパート作曲:宇高靖人
開闢700年余の北鎌倉・東慶寺。この名刹には、鎌倉時代より伝わる「水月観音像」(神奈川県指定文化財)が収められています。岩にもたれ片足を組み寛いだお姿で水に映った月を眺めている美しい像です。この水月観音さまにインスパイアされ2006年秋に作った曲です。(解説より一部抜粋)
浮雲 UKIGUMO
宇治平等院鳳凰堂の阿弥陀さまの周囲には多くの雲中供養菩薩が雲に乗り飛び交い、様々な楽器を奏で、舞っています。命を全うした暁には、このようなお迎えで極楽へ、という信仰です。その中の横笛を奏でている菩薩像にインスパイアされ2019年夏に出来た作品です。(解説より一部抜粋)
発刊に寄せて
どちらの曲も、個々の趣味や技量に応じて、楽譜の頚城から離れ自由に演奏していただきたいと思い、記号は殆ど書いていません。アルテスの第一巻を終えたくらいで充分に対応できる曲ですし、初心者であれば、ブレス箇所を工夫し、オクターブの上げ下げもご自由に。水面に映った月影や空に浮かぶ雲の様に、留まることのない微細な心の変化を大切にして、演奏してください。自由に他の楽器編成にアレンジするのも可能です。2019年12月のコンサートではチェロとメロディーをシェアしたり2重奏にしたりして、ピアノ伴奏で演奏しました。メロディー部分をリコーダー、ヴァイオリン等、フルート以外の楽器で演奏するのも可能です。ソロパートではアドリブでも自由に楽しめますし、作るのが難しいと思われたら、なくしても可です。日本古来の文化・芸術にインスパイアされた楽曲ではありますが、その基礎には古の西欧の巨匠たちの遺産を借用させていただいています。『水月』主題伴奏のアルペジオの音型はバッハの平均律のプレリュード(C Dur)、バスの音型はビーバーのパッサカリア(ロザリオのソナタの終曲)のラメントバス(嘆きのバス)です。また『浮雲』の和声はギターの開放弦の音のみの1コードで主題の伴奏はいわばオスティナートバス。さらには曲全体を通して常に低いEが支配していて、これは揺るぎのない神、自然の摂理を表すオルゲルプンクトです。とはいえ、いずれの曲も作ろうとしたものではなく、様々な出会いとご縁のお陰で自然発生的に生まれたものです。ご自宅での楽しみのために、御寺等でのコンサートで、アンコールピースとして、コロナ禍が落ち着いた後の海外公演で(いつの日か!)等、フルートを奏でる皆様の様々なシーンに寄り添える楽曲となれば嬉しいです。
(白川真理)
演奏者プロフィール
武蔵野音楽大学卒業。青木明氏、佐伯隆夫氏に師事。84年〜86年ミュンヘンにてM.ヘンケル女史の下研鑽を積む。故・川崎優氏率いる日本初の女性プロフルートアンサンブル『ムジカ・フィオーレ』の主要メンバーとして活動。その後はフリー奏者として室内楽等で活動。2000年より植村泰一氏に師事。2003年より武術研究者・甲野善紀氏の下、その術理を楽器演奏に応用する研究に取り組む。専門誌『ザ・フルート』に『古武術に学ぶフルート』を2年間連載。関連の講習会を日本フルート協会主催『第16回日本フルートコンヴェンション2013 in 高松』を始め、様々な学校、団体より依頼される。CD『SERENADE~flow~』(監修:川崎優、Pf.:寺嶋陸也)、『無伴奏フルート作品の夕べ~銀のロットと共に~』、フルート編曲譜『シャコンヌ/バッハ』がアルソ出版社より発売中。今回使用したフルートはマイユショー製で、1873年、初代ルイ・エスプリ・ロットが引退する2年前、66才の時に作ったもの。頭部管はオリジナルだが、それ以外の破損していた箇所を2018年に秋山好輝氏が19世紀当時のマイユショーや銀の食器を素材として修復した。
高知県岡豊高校2年よりクラシックギターを始める。桐朋学園大学短期大学部ギター科卒業。第16回日本重奏ギターコンクール第一位。ギターデュオ「いちむじん」として結成〜2016年まで12年間活躍した。代表作には福山雅治主演2010年NHK大河ドラマ「龍馬伝」エンディング曲を担当した。現在は、クラシックギターの名曲を主にした演奏活動を行なっている。音とお話のユニット「おとばな」のリーダーとしても活動中。2017年、いちむじんの育ての親「松居孝行」氏とのデュオアルバム「gentle」リリース。また、2018年2月1日、「おとばな」として初アルバムCD「おとばなオリジナルセレクション」をリリース。同年、2月15日にはフルートとギターのデュオ「アルボル」の初アルバムCD「the garden」をリリース。作曲では、高知龍馬空港のテーマ曲、アイゴッソ高知(現在は高知ユナイテッドSCに統合)公式応援歌、高知銀行ZEYOローンTVCM曲を担当。アジア開催初となるラグビーWC2019VP音楽担当。宇高音楽教室主催。(茨城県・東京都)https://udakamusic.jimdo.com/桐朋教育研究所桐朋講座ギター講師。桐朋学園芸術短期大学非常勤講師。フルート×ギター×語り~音とお話のユニット『おとばな』