★楽 譜★

<flute & pf>

いつも何度でも アニメ映画「千と千尋の神隠し」より
木村 弓作曲／八木澤教司編曲

現実にはありえない不思議な世界に迷い込んでしまった10歳の普通の女の子“千尋"と両親と、そこに住む妖怪の間にくり広げられる物語は我々に何を語りかけているのでしょうか。宮崎駿アニメの美しさ、木村 弓さんの歌と、素朴でなぜかなつかしい響きのするライアーという竪琴で歌われる主題歌『いつも何度でも』は私たちにアニメの奥に隠された温かなものを感じさせてくれます。


愛と青春の旅立ち 映画「愛と青春の旅立ち」より
Buffy Sainte-Marie & Jack Nitzsche作曲／茂木眞理子編曲

この『愛と青春の旅立ち』は1982年のアカデミー賞・歌曲賞、ゴールデングローブ・歌曲賞、83年英国アカデミー賞・主題歌賞を受賞しています。
リチャード・ギア演じる海軍士官学校の士官候補生とデブラ・ウィンガー演じる町工場で働く娘とのロマンスを軸に、青春の心の揺れ動き、誠実さが描かれてゆく。日本でも大ヒットした名作。
これほどまでに物語と深く結びついたテーマ曲は、そうそうありません。映画音楽は私たちをタイムスリップさせる魅力に満ちています。あなたにもそんな思い出の映画があるのではないでしょうか？


Summer 映画「菊次郎の夏」より
久石 譲作曲／山下康介編曲

今や映画監督として海外にも知られる北野 武監督の映画。物語は監督自身の少年時代の遠い思い出にもつながります。「今はもうこんな人はいないよね」と思いながら、どこかあこがれてしまう存在の主人公・菊次郎と少年のおかしくもせつない物語。
パソコンから打ち出される綺麗な活字ではなく、ナイフで不器用に削った鉛筆を握り、決して綺麗とは言えない字をこつこつ書きつけたような画面に、久石 譲氏作曲のリズミカルな『Summer』が流れ、人の心の奥底にしっかり宿る優しさを伝えているようです。


地上の星 NHK TV「プロジェクトX」テーマ
中島みゆき作曲／山下康介編曲

NHK TVのドキュメンタリー番組「プロジェクトX」を知らなくても、『地上の星』は知っているという人は多いのではないでしょうか。それだけこの曲は魅力にあふれています。
番組を見ている人は良くおわかりでしょう。一人の、あるいは小さなチームが不可能に立ち向かい、周りから孤立しながらも、信念と熱い思いを持って成し遂げてゆく、ロマンさえ感じさせる番組。中島みゆきの歌声は、地の底からわき上がる人間の心の叫びのように、聴いている者を離しません。


スタンド・バイ・ミー 映画「スタンド・バイ・ミー」より
Ben E. King, Jerry Leiber and Mike Stoller作曲／山下康介編曲

子どものころ、冒険小説を夢中になって読んだ経験はきっと誰にもあると思います。この映画もアメリカの小さな街に住む仲の良い4人の少年たちの冒険旅行。原作はスティーブン・キングの「死体」。
少年たちの仲間の一人が、近ごろ行方不明になり話題になった少年が列車にはねられ、その死体が森の奥に放置されているという話を聞きつけ、発見したらきっと英雄になれると探しに出かけます。小さな自分たちの街しか知らない少年たちにとっては2日間の大冒険となります。
少年時代にしか経験できない冒険と友情を描き、少年たちの心をとらえた名作。この主題歌はB. E. キングが作曲した1960年代のヒット曲。1986年制作のこの映画で再び大ヒットすることになりました。


夢のあとに 映画「風の又三郎」より
フォーレ作曲／川崎 優編曲

宮沢賢治原作「風の又三郎」は1940年に初めて映画化され、1989年に「風の又三郎--ガラスのマント」として3度目の映画化。
この映画の音楽担当は富田勲氏。富田氏はシンセサイザーを使ったドビュッシーの『月の光』を発表して世界的にその名を知られ、常に新しい音楽の世界を切り開いています。映画音楽も「たそがれ清兵衛」「千年の恋　ひかる源氏物語」など数多く担当。「風の又三郎」ではフォーレの『夢のあとに』を用いて美しく幻想的な雰囲気を作り出しています。
この曲はもともと、歌曲として作曲されましたが、フォーレ独特の美しさにあふれた名曲は、管楽器、弦楽器などさまざまな楽器で演奏され親しまれています。


<2 flutes & Pf>

最初から今まで ドラマ「冬のソナタ」より
ユ・ヘジョン、オ・ソクジュン作曲／八木澤教司編曲

今や「韓流ブーム」は食の世界からドラマ、音楽の世界に広がっています。その火付け役となったドラマ「冬のソナタ」は、本国韓国でも若者の心をとらえ、日本で放映されると、たちまち日本中の女性を虜にしてしまいました。
『最初から今まで』はピアノとオーケストラを伴奏に、ささやきかけるような男性ボーカルで歌われます。音楽は再びドラマにひたらせ、それぞれの青春をも呼び起こしてくれます。


空から降ってきた少女 アニメ映画「天空の城ラピュタ」より
久石 譲作曲／山下康介編曲

天空に浮かび、世界を支配したその帝国一族の血を引く少女シータと、少女のために今はその存在すら信じられていない伝説の島ラピュタを求めて旅する少年バズーの冒険物語。
宮崎、久石の名コンビによるアニメ映画は人間の根源をやさしく見つめ、年代を超えて訴えかけてきます。


世界に一つだけの花 ドラマ「僕の生きる道」テーマ
槇原敬之作曲／八木澤教司編曲

SMAPの草剛くんが主役を演じてSMAPが歌っているのだから、ドラマも歌もヒットしないわけがない。日本中この歌を知らない人はいない、と言ったらきっと「ドラマは知らない！　けれど音楽は聞いたことがある」人も出てくるのではないでしょうか。
『世界に一つだけの花』は“珍しい品種の花"のことではありません。私たち一人一人はみんな世界でたった一つのかけがえのない存在“もともと特別なOnly one"。若者の心をグッと引きつける言葉です。