トランペット記事 トランペット吹きのための基礎練習【山川永太郎】
  トランペット記事 トランペット吹きのための基礎練習【山川永太郎】
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これだけはやっておきたい!

トランペット吹きのための基礎練習【山川永太郎】

LESSON

THE TRUMPET vol.15で掲載しきれなかった基礎練習の譜例を、無料会員登録していただいた方にONLINEで完全公開! ぜひチャレンジしてください。

 
山川永太郎

山川永太郎(Eitaro Yamakawa)
青森県青森市出身。9歳よりトランペットを始める。青森商業高等学校、尚美学園大学音楽表現学科卒業。桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程修了。第38回青森県新人演奏会、第34回ヤマハ管楽器新人演奏会金管部門に出演。「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXⅥ」、「セイジ・オザワ松本フェスティバル:子供のための音楽会」、PMF 2021に参加。第24回コンセール・マロニエ21金管部門第3位。ソリストとして、仙台フィルとアルチュニアンのトランペット協奏曲、新日本フィルとショスタコーヴィチの『ピアノ協奏曲第1番』(ピアノ小曽根真)、コープランドのクワイエット・シティを共演。トランペットを内藤知裕、長谷川潤、ヒロ・ノグチ、亀島克敏の各氏に、室内楽を後藤文夫氏に師事。アニメやドラマ等の劇伴収録も多数参加。現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席トランペット奏者。劇団四季「アナと雪の女王」オーケストラメンバー。『AOMORI TRUMPET FIVE』主宰。

 

 Basic1 │ マウスピースで良い音を

トランペットに限らず、金管楽器の仕組みとして「マウスピースで出た音が楽器によって増幅する」と私は考えています。つまり、マウスピースである程度良い音色を作ることができれば、楽器でもしっかりとした良い音になると思います。ここで私が言っている良い音というのは、「音色」はもちろんですが、「音程」も良いことが大切です。なのでマウスピースのみで音出しをする際は、ただ唇をほぐすために闇雲に吹いたりするのではなく、丁寧にゆっくりと音程にも気を付けて吹いくことが重要だと考えています。

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 Basic2 │ ブレス・バズィング・タンギングのバランスとタイミング

金管楽器の基本として、「ブレス・バズィング・タンギング」の3つの要素が挙げられます。これら3つがバランスよく機能して、タイミングが合っていることでクリアで美しい発音で演奏することが可能となります。

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 Basic3 │ 自分の音と向き合うロングトーン

ロングトーンには様々な意図や効果がありますが、私が普段大切にしていることは「自分の音と向き合う」ということです。あらゆる基礎練習の中でもロングトーンは、ゆっくりと時間をかけて冷静に自分の音に耳を傾けられるので、日頃から大切にしている練習です。

譜例1

譜例2

譜例3

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 Basic4 │ リップスラーで息のスピードをコントロール

ロングトーンまでが終わるとかなり唇もほぐれてきたことでしょう。次に行なうトレーニングはリップスラーです。これは唇を柔軟にするだけでなく、息のスピードや圧力をコントロールすることにも繋がるので、とても大事な練習です。リップスラーを制するものは金管楽器を制すると言っても過言ではありません。先程のロングトーンの時と同様に、真ん中の「ソ」を起点にして練習します。リップスラーは実際は唇を使ってするのではなく、息のスピードや圧力を変化させて行ないます。

譜例4

……半音ずつ下げていく

譜例5

……半音ずつ下げていく

譜例6

……半音ずつ下げていく

譜例7

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 Basic5 │ 息の流れに逆らわないタンギングを

ここまではほぼタンギングをしない練習でした。私も普段のウォーミングアップでは、最初の30分程度はなるべく舌を使わずに、息だけで楽器がしっかり鳴らせるようにしています。
ここまで来たら、次はクリアなタンギングを目指して練習をしましょう。

譜例8

譜例9

譜例10

譜例11

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 Basic6 │ どんなテンポでも指は速く

演奏する上で指を速く動かすというのは、どのようなテンポでも変わらず大事になってきます。様々な方を指導していて個人的に感じるのが、指がもっとスムーズに動いていればあらゆる問題が解決するということです。音もよく出ていて楽譜もしっかり読めているのになぜか上手くいかないという時は、だいたい指が遅くてしっかりとピストンが押せていないことが多いです。

譜例12

……半音ずつ上げていく

譜例13

……半音ずつ上げていく

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 Basic7 │ 生の音から学ぶ

ここまで読んでくださりありがとうございました。このコーナーを読んで皆さんの日々の練習に役立てていただければ大変嬉しく思います。全体を通して私が皆さんにお伝えしたかったのは、とにかく良い音でトランペットを演奏してほしいということです。少しでも多くの方がご自身の音と向き合って良い音になることを願っています。

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