トランペット記事 日本トランペット界の頂上対談が実現!
  トランペット記事 日本トランペット界の頂上対談が実現!
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大御所のゲンゾウ先生と世界のヒノテルが久々に語り合う!

日本トランペット界の頂上対談が実現!

ARTIST

創刊号にふさわしいビッグな対談が実現した。NHK交響楽団で長きにわたって首席奏者を務め、後進の育成にも貢献されてきた北村源三氏と、日本のみならず世界をフィールドにジャズ界をリードし続けてきた日野皓正氏。異なるジャンルで活躍してきた二人だが、意外にも今回が初対面ではなかった。数十年ぶりの再会は、懐かしい話で盛り上がると共に、現在も精力的に活動するトランぺッター同士の熱い魂の交流の場となった。
(写真:土居政則)

お互いのジャンルの名曲を交換しての共演

クラシックとジャズというジャンルの違う世界で活躍されてきたお二人ですが、テレビの音楽番組で共演されたのが初対面だったそうですね。
北村
「題名のない音楽会」で、“クラシックとジャズのトランペット奏者が曲目を交換したら……”というテーマで共演しましたね。もう50年以上前だけど、覚えてる?
日野
覚えてますよ! 僕がハイドンの『トランペット協奏曲』を、北村さんが『黒いオルフェ』をやりましたよね。僕はクラシックなんて勉強したことがなかったから、もう大変だった! ダブルタンギングやトリプルタンギングなんて、ジャズでは使わないから練習したことなかったですもん(笑)。
北村
リハーサルの時、舞台裏で僕が日野さんにビート感を教えてもらったりしてね。僕は彼のファンだったから共演できて嬉しい反面、一緒の舞台に立つことを考えたら真っ青でしたよ。でも、あの時は二人とも大成功だったね。クラシックもジャズも、両方やれるじゃん!ってね(笑)。
日野
そのあと、北村さんが新宿のJAZZ CLUB「タロー」に僕のライブを見に来てくれて、もう大感激! だって、NHK交響楽団の首席奏者ですよ!! それに僕がバルトークが好きだと話したら、N響の定期演奏会で演奏するからとチケットいただいて、聴きに行ったこともありましたね。
お互いをどんな存在として意識されていましたか?
北村
とにかくすごい人。僕はオーケストラという組織に属していたから、独立してソロで活動している彼を見て「こんなふうに生きたかったな~!」と憧れてましたね。
日野
僕にとってもクラシックは憧れでした。特にN響は日本を代表するオーケストラですから、機会があるごとにテレビの「N響アワー」を見てましたよ。

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・我流でトランペットの奏法をマスターした時代
・世界に通用する気迫を教えたいから「一音に命を張れ!」
・留学先のウィーンで、ゼロからのスタート
・ダンスで培ったビート感が、アメリカ進出のカギ
・現在進行形で夢を追い続ける

「Unity-h factor」
J LAND/dj honda RECORDINGS INC
【DHCY-18】

日野皓正
9歳でトランペットを始め、13歳の頃には米軍キャンプのダンスバンドで活動を始める。1967年の初リーダーアルバムをリリース以降、“ヒノテルブーム”と騒がれるほどの絶大な注目を集める。1975年にNYへ渡り居をかまえ、数多くのミュージシャンと活動を共にする。1989年、ジャズの名門レーベル“ブルーノート”の日本人初の契約アーティストとなり、アルバムは大好評を博す。これまでに芸術選奨「文部科学大臣賞」、文化庁芸術祭「レコード部門優秀賞」、毎日映画コンクール「音楽賞」を受賞。2004年に紫綬褒章を受ける。2013年には、自身のレーベル「J LAND」を立ち上げ「Unity-h factor」をリリース。近年は国内外での演奏活動の他、チャリティー活動や後進の指導にも情熱を注いでいる。

 
「Con Spirito」
キングインターナショナル
【GK-2011】

北村源三
京都府生まれ。東京芸術大学在学中に第27回日本音楽コンクール管楽器部門第1位入賞。卒業と同時にNHK交響楽団に入団、以後25年間に渡って首席奏者を務めた。1962年ウィーン国立アカデミーに留学、ヨゼフ・レボラ(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席トランペット奏者)に師事。1991年にN響の第11回有馬賞を受賞。教育者として国立音楽大学、東京芸術大学などで後進の指導にあたり、日本のトランペット界に大きな影響を与えた。N響退団後もソロやアンサンブルで数多くのコンサート活動を行ない、2011年にはアルバム「Con Spirito」をリリース。演奏活動を通じて国内外に多くの知己を持つ。

 

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