カリスマが寄せるフロリダからの熱いメッセージ
創刊号での北村源三との頂上対談をはじめ、本誌には何度か登場いただいている世界の「ヒノテル」こと本邦NO.1カリスマ奏者である日野皓正。本号では満を持して表紙を飾ってもらうとともに、巻頭インタビューに登場だ! 現在は一昨年に移り住んだアメリカ南部フロリダ州に居を構える彼をテレフォン・キャッチ!
新作「Beyond The Mirage」のこと、愛器Queen Brass「HINO Model」について、そしてマイルスとの思い出や、コロナ禍での近況など、様々な質問をぶつけた!!
インタビュー・文:櫻井隆章/写真:©Tomoya Takeshita
日本が世界に誇るジャズ・トランぺッターが「ヒノテル」こと日野皓正さんだ。ニューヨークに移り住んだのが45年前。アメリカ各地に移り住み現在は南部フロリダ州に住んでいる。そのご自宅に電話を入れ、近況を聞いた。今年(2020年)の誕生日で78歳。しかし、到底そうは見えない若々しさを保っている。現在のところ、最新のアルバムは2019年12月発表の「Beyond the Mirage」。この作品の録音は2018年の5月である。結構、レコーディングからは日付が経っているが……。
ウェイトのバランスにこだわって開発したHINO Model
新型コロナ・ウィルスのせいで、日米の行き来ができなくなった2020年。その影響が、こうしたところにも表れていると言えるだろう。勿論、日野さんが自虐的に言う物忘れのせい、もしくは日野さんが過去を振り返ろうとはしないこともあるかもしれないが……。
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・2018にニュージャージーから移り住んだフロリダでの生活ぶり
・今でもアメリカ南部には歴然とある人種差別の実態
・ウディ・ショウの影響だったコルネットを愛用した時代
・20年以上が経って判った帝王マイルスからのアドバイス
・世界的なコロナ禍は神様が人間に与えた試練だ!
日野皓正 Terumasa Hino
1942年(昭和17年)10月25日東京生まれ。タップダンサー兼トランぺッターの父からタップダンスを習い、9歳からトランペットを始めた。13歳の頃から米軍キャンプのダンスバンドでプレイを始める。1967年に初リーダー作「アローン・アローン&アローン」を発表、日本中に「ヒノテル・ブーム」を巻き起こす。1975年、ニューヨークに居を移し、更に活動範囲を広げた。ジャッキー・マクリーン、ラリー・コリエルのコンボやギル・エヴァンスのオーケストラなどにも参加。同時にソロ作も多数発表。1989年には名門レーベル“ブルーノート”と日本人初の契約アーティストとなった。2001年芸術選奨「文部科学大臣賞」受賞、2004年紫綬褒章、2019年旭日小綬章、文化庁芸術祭「レコード部門優秀賞」などを受賞。
CD Information
【DDCB-13049】¥3,000(税込) B.J.L./Space Shower
[収録曲]Beyond The Mirage Long Branch、Shun、Rumson Rain、Buttonwood、Vanish、Aftermath、Still Be Bop、Zodiac、Oneiros
[演奏]日野皓正(Tp)、石井彰(Pf,Org)、加藤一平(Guit)、杉本智和(Bass)、石若駿(Ds)