上原ひろみの新プロジェクトに抜擢された噂のトランペッター アダム・オファリル
今や日本を代表するジャズピアニストかつコンポーザーとして世界を舞台に活躍する上原ひろみ。
そんな彼女が新たに結成したプロジェクト「Sonicwonder」には、若きアメリカ人トランペット奏者が名を連ねていた。
その名はアダム・オファリル。祖父と父もジャズミュージシャンという家系のもとニューヨークで育った新世代の注目株だ!
上原ひろみ世界ツアーの日本公演で来日した、この噂のプレイヤーをキャッチした。
(インタビュー・文:櫻井隆章/取材協力:ユニバーサル クラシック&ジャズ)
クラシックから各種のラテンやジャズなど様々な音楽が流れる家庭環境で育つ
上原ひろみの、新しくも意欲的な新作「Sonic wonderland」は、非常に高い評価を得た。さらに2023年の秋から年末に掛けての日本ツアーも大絶賛された。この新プロジェクトは「Hiromi's Sonicwonder」と名付けられ、アドリアン・フェロー(Bass)とジーン・コイ(Ds)に加え、上原史上初めて、トランぺッターが加わったのだ。それがアダム・オファリルである。編成としてはピアノ・トリオにワン・ホーンという形だが、このオファリルは自身の左にエフェクター数種を置き、それを操作しながら吹く。そのスタイルも注目された。来日時に早速話を聞いた。
他にも多くのミュージシャンの名前が出てきた。ちなみに、先述の上原ひろみの新作「Sonic wonderland」にはDVDも含まれているバージョンがある。そこではこのグループのヨーロッパ・ツアーの模様が収められているのだが、そこに映る彼は松葉杖を突いていた。あれは何で。
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・最初からひろみの頭の中にある音楽のイメージが僕たちには共有できていた
・1940年製のコーンのトランペットとグレッグブラックのマウスピースを愛用
アダム・オファリル
1994年9月8日、ニューヨーク・ブルックリン生まれ。祖父はキューバ・ジャズの先駆者とも、ラテン・ジャズの名匠とも称されるチコ・オファリル、父はアフロ・ラテン・ジャズ・オーケストラを率いるアルトゥーロ・オファリルという音楽一家に生まれる。3歳年上の兄ザック・オファリルはドラマー。6歳でピアノを、8歳でトランペットを始めた。現段階で多くのレコーディングやライブに参加しており、リーダー作も発表している人気トランぺッター。