この音は確実に武器になる。

マウスピース自体が“補助輪”の役割を果たしてくれるので、助けになってくれると思います。本来自分で支えなきゃいけない部分をマウスピースがやってくれることを指導面で考えると、良し悪しあるけど、やっぱりすぐにいい音を出したいじゃないですか（笑）。それに初心者にありがちなオーバーブロウによる口の開きも、小さな音でもレスポンスがいいから、そうならない可能性も高い。初心者の方が最初に吹くマウスピースとして向いていると思います。私の門下では、毎年2オクターブのスケールを録音してて、音や音程を波形で見てどれくらい成長してるかをみたりするんですけど、弟子たちに試してみてもらいたい（笑）。

初心者の最初の1本としても気持ちよく吹けて、マウスピースが助けてくれるっていう点は大きいよね。それにコンクールの金賞を目指しているような学生さんにとっても、ソロで目立つための選択肢にもなると思う。

マウスピースに頼るのが心配って指導者もいると思うんですけど、別にいいじゃんとは思いますね（笑）。私は自分のお弟子さんに勧めたい。さっき挙げた息を真ん中に当てる矯正をしてる生徒さんも、そこに悩む必要がなくなるんじゃないかなって思います。

僕は弟子がいないんで、現場に今すぐ持っていって使いたいです（笑）。僕の場合、大きいバンドが入ったステージで、ポップス系の曲をソロで吹くことがあるんですけど、相当気持ちよく吹けるだろうなって。

ポップスだと高い音や明るい音を出したいんですが、私の楽器の音色がダーク寄りなので楽器を変えようかなと思ってたんですけど、このマウスピースはハイの成分がたくさん出てるし、セクションで使って、明るい曲をパンって当てたい。そういう楽器を買う予算はないけど、明るい音色を出したい人にもお勧めですね。ちょうどそれで悩んでるお弟子さんがいるから、「ちょっとこれ吹いてみなよ」って早く言いたい（笑）。

ソロだったり、なるべくクリアな良い音を遠くに届けたいときにすごく向いているマウスピースだと思います。

さっき田尻さんの吹いている音を結構離れた場所から聴いてみましたけど、距離があってもエッジがちゃんと聞こえたし、遠鳴りすると感じたので、ソロや吹奏楽で一番力を発揮しそう。

バックと比較しても音が目立ちそうだよね。生音をしっかり聞かせる現場で使いたい。

レコーディングも気になるけど、奥行きがある場所で使いたいですね。吹奏楽とかでこの音は確実に武器になると思います。

“楽器を効率的に鳴らす性能”が他よりワンランク上にいってるような感じがしてて、こだわり持ってそれを体現してる印象ですね。ベストブラスって理想の音っていうのがあるメーカーさんだと思うんですよ。いわゆるいい音っていっぱいあると思うんですけど、誰が吹いてもいい音に近づくっていうか。そこにハマる人にはすごく合うのかなって思います。
今使ってる楽器は国産じゃないんですけど、僕は日本人なんで、最終的に日本のブランドを使いたい。秋山さんの活動もそうですが、僕も「暁」という和バンドで吹いているので、いつかベストブラスの楽器とこのマウスピースを使って、世界中に「日本の素晴らしさ」を伝えていきたいですね。

私は正直そこまで期待してなかったんです。でも今回吹いてみて、「マウスピースでここまでできるんだ！」って思いました。田尻さんがおっしゃった“ひとつ上のランク”にいっているような、マウスピースひとつで奏者をここまで導く力があるんだって。私がマウスピースに求めているもの以上の“日本の技術力”を見せられた感じがして、正直驚きました。「マウスピースは口当たりがすべて」みたいなことを言ってきてたんですけど認識を改めました（笑）。
私はヤマハの楽器を使ってるんですけど、海外に出たときに「ヤマハの楽器はいいね」って言われると誇らしげな気持ちになるんですよ。これまでベストブラスさんはご縁がなかったのですが、今回初めて試してみて、海外の人にもこのマウスピースの良さを知ってほしいなって思いました。「こんなことも日本人はできるんだぞ！」って（笑）。