我が師 ラインホルトの教え
「浜松ブラスフェスティバル」にはフリードリヒの愛弟子である3人の日本人トランペット奏者も出演して、師と久々の共演を果たした。その3人とは、菊本和昭、川田修一、大西敏幸の三氏。いずれも日本を代表するオーケストラで首席の任に就く、人気と実力を兼ね備えたトップ・プレイヤーだ。3人それぞれに師匠から学んだことと、その素顔について語ってもらった。
Part.1│菊本和昭(NHK交響楽団 首席)
菊本和昭(きくもと かずあき)
1980年兵庫県生まれ。洛南高等学校から京都市立芸術大学首席卒業および同大学院首席修了。在学中にフライブルク音楽大学に交換留学。2002年に日本トランペット協会設立20周年記念トランペット・コンクールおよび第19回日本管打楽器コンクール第1位、翌年に第72回日本音楽コンクール第1位など多数の受賞歴を誇る。2008年にはカールスルーエ音楽大学に留学、R.フリードリヒ、Dr.E.H.タール、K.ブレーカー、L.ヴコブラトヴィッチのもとで学ぶ。東響、京都市響、新日本フィルなどと共演するほか、京都トランペットグループ Summer Breeze、兵ブラスクインテットなどのメンバーとしても活動。2012年よりN響首席トランペット奏者。大阪音楽大学客員教授。これまでにソロアルバム「奏鳴曲 Sonate」「JOKER」「LEGEND」をリリース
ただの天才じゃなくて努力する天才なんだ、と実感
知識量が膨大で歴史や哲学を踏まえて曲の背景を解説
ありえないことを易々と「やってのける」その凄さを改めて
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Part.2│川田修一(東京フィルハーモニー交響楽団 首席)
川田修一(かわた しゅういち)
1984年福島県生まれ。国立音楽大学において矢田部賞を受賞。弦管打楽器ソリストコースを首席で修了。同大学卒業演奏会、ヤマハ新人演奏会に出演。第78回、81回日本音楽コンクールトランペット部門入選。第25回日本管打楽器コンクールトランペット部門第3位入賞。ハイドンのコンチェルトを、くにたちフィルハーモニカーと共演。トランペットを北村源三、熊谷仁士、山本英助、ヒロ野口の各氏に師事。現在、東京藝術大学管弦楽研究部非常勤講師(芸大フィルハーモニアトランペット奏者)東京フィルハーモニー交響楽団首席トランペット奏者。第78、81回日本音楽コンクール入選。第25回日本管打楽器コンクール第3位。第49回ドイツ・マルクノイキルヒェン国際コンクール ディプロマ賞授与。文化庁芸術家海外研修員としてドイツ・カールスルーエ音大にて研修。武蔵野音楽大学非常勤講師、ミュージックスクール「ダ・カーポ」講師。
近現代の作品などはフリードリヒのCDがまさに「先生」だった
最後のタイミングで受けた国際コンクールをきっかけに
振り切れた表現力の深さ、凄さに感動する日々
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Part.3│大西敏幸(日本フィルハーモニー交響楽団 首席)
大西敏幸(おおにし としゆき)
長野県上田市出身。2008年東京藝術大学卒業。2012年ドイツ国立カールスルーエ音楽大学大学院修了。同大学院在学中ドイツ学術交流会(DAAD)の奨学金給費生に選出される。3年半の留学中にバーデン州立歌劇場、マンハイム国立歌劇場、ハイデルベルク歌劇場等のオーケストラにエキストラ出演。2011年-2012年マインツ州立歌劇場フィルハーモニー管弦楽団研修生を経て帰国後、兵庫芸術文化センター管弦楽団、オーケストラジャパン、プラスアンサンブル・ゼロ他、スタジオなどで活躍し、バロックトランペットも手がける。現在、日本フィルハーモニー交響楽団首席トランペット奏者。吉澤賢太郎、杉木峯夫、井川明彥、ヒロ・野口、 ラインホルト・フリードリヒ、ラウラ・ヴコブラトヴィッチ、クラウス・ブレーカー、エドワード・ H・タールの各氏に師事。
心に直接響くような音色に衝撃を受ける
リスクをとった演奏が、人の心を動かす
難しさをまったく感じさせない歌うようなトランペット
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