左から 栗田雅勝(NHK 交響楽団)、若狭和良(エリザベト音楽大学准教授)、棚田和彦(群馬交響楽団第一奏者)、黒金寛行(NHK交響楽団)
メンバー全員がXO(エックスオー)の楽器で演奏するジャパン・エックスオートロンボーン・クァルテットのコンサートが11月7日、浜離宮朝日ホールで行なわれた。
同クァルテットの最大の魅力は、明るく豊潤な音色と名手たちによる巧演が生み出すブレンドされた響きである。全8曲、アンコール3曲と約2時間にわたる熱演だったが、プログラムの中でも特に難易度の高い曲だった後半1曲目の『R.ブートリー:5つの小品』は、完璧なまでの圧倒的テクニックとアンサンブル力で楽想の変化が明快に描き分けられ印象に残る1曲だった。
プロ・アマ問わず、数多くのトロンボーンクァルテットが存在する今、正面から音楽に取り組む同クァルテットのスタイル、姿勢には目を見張るものがあり、今後の活動も目が離せない。