応募した人の中から当選した人のみ入れるという、自衛隊音楽まつり。第10回目の今回は「ONE 〜音が結ぶ、ひとつの想い〜」をテーマに開催されました。会場内での様子をレポートします。
自衛隊音楽まつりとは、自衛隊記念日行事の一環として、毎年11月頃日本武道館において開催される自衛隊最大の音楽イベント。陸・海・空音楽隊によるドリル演奏や自衛太鼓等、通常の演奏公演とはひと味違う迫力満点のパフォーマンスが楽しめます。
なお、今年は1ステージあたりのべ700名ほどの出演者がステージを飾り、日本武道館を埋めつくした観客を沸かせました。
プログラム構成はオープニングから第一章、二章、三章と続き、フィナーレで終演する。
オープニングでは幕開けにふさわしい『ツァラトゥストラ』を演奏。ライトパフォーマンスも相まって、観客はその世界観に一気に釘付け。
会場全員で国家を斉唱したあとは各部隊によるパフォーマンスで、それぞれ行進曲や今年話題となった大河ドラマのテーマなどを演奏。話題作の映画「シン・ゴジラ」より『ゴジラ・タイトル』にゴジラの鳴き声を大音量で入れ込むなど、エンターテイメント性抜群のパフォーマンスで会場を盛り上げる。
第二章には世界各国の軍楽隊を招き、演奏を披露。各国の特性を大きく表現しながら最後には陸・海・空自衛隊音楽隊とオリンピックのテーマを合同演奏するなど、まさに今回のテーマ「ONE」が音楽で表現された瞬間であった。
日本全国から自衛太鼓も集結し、約200名が一斉に鳴らす和太鼓は圧巻の迫力。そろった手の動きは見た目にも鮮やかで、音・振動・景色と耳で身体で目で感動できる素晴らしいものであった。
また、 “ファンシードリル”が見もののひとつでもあるこのイベント。ここが普通の音楽イベントとは大きく違うところで、ドラムに合わせた動きの斉一さと隊形の緻密さがまさに「かっこいい!」の一言。少々緊張している顔つきながらも完成度の高いプレイを披露してくれた。
プログラムにも記載のある歌詞を見ながら一緒に歌うこともできるフィナーレでは、ステージと客席が音楽を通して、まさに会場内が“三位一体”となり、壮大な締めくくりで幕を下ろした。
《出演部隊および出演者》
陸上自衛隊中央音楽隊、海上自衛隊東京音楽隊、航空自衛隊航空中央音楽隊、陸上自衛隊北部方面音楽隊、陸上自衛隊中部方面音楽隊、在日米陸軍軍楽隊、米海兵隊第3海兵機動展開部隊音楽隊、タイ王国空軍軍楽隊、自衛太鼓、防衛大学校儀仗隊、陸上自衛隊第302保安警務中隊