石渡 楽器の表面を拭くためのクロスがあり、から拭き用と仕上げ用に分けることができます。から拭き用はコットン・フランネル(綿フラ)素材のポリシングクロスと、超極細繊維のマイクロファイバー素材を採用したポリシングクロスDXの2種類です。
仕上げ用は3種類あります。以前ポリッシュ編でも取り上げていただいたのですが、クロスにポリッシュを染み込ませたシルバークロスとメタルクロスがあります。どちらもマイクロファイバー製で、変色した部分にだけ使用します。そして、綿素材の生地にシリコンを含ませたシリコンクロスもあります。楽器の表面に皮膜を作り、汚れを付きにくくするものです。変色や汚れを取ることもでき、防汚やツヤ出しの効果もあります。これらの製品はすべて日本国内で作られています。
石渡 楽器の表面に付いた手汗や指紋などを拭き取るために使用するのがポリシングクロスと、ポリシングクロスDXです。手汗などは放置すると落としづらくなるので、このクロスを使って長い練習の合間や演奏後に表面をこまめに拭きましょう。ポリシングクロスは汚れたら洗って再び使うことができます。
ポリシングクロス
ポリシングクロスDXの使い方
写真はポリシングクロスDX。
楽器全体を から拭き して指紋や手汗を拭き取る
シルバークロスは、シルバーポリッシュと同様に銀メッキの楽器の変色した部分に使います。メタルクロスはノーラッカーの楽器と、ニッケルメッキの楽器にも使用します。どちらも毎日使うものではありません。
シルバークロス
メタルクロスの使い方
写真はシルバークロス。
必ず 変色した部分にだけ使用する。
キイは横の動きに弱いので、キイパイプに対し垂直の
方向に1つひとつ拭いていく
そして、シリコンンクロスは楽器の表面をシリコンの被膜で覆うことでツヤを出し、汚れを付きにくくします。汚れを取るために使用するとすぐにクロスが汚れてしまうので、お手入れの最後の磨き上げるときに使うのがオススメです。
シリコンクロスの使い方
仕上げとして楽器全体をシリコンクロスで拭き、
表面に防汚の皮膜を作る。どのクロスでもそうだが、細かい部分や、奥まったところなどを拭くとき、クロスをキイに引っかけて調整が狂ってしまうこともあるので、気になるときはリペアマンにお願いしよう