毎年、無料動画配信サイト「YouTube」にて、その年の全日本吹奏楽コンクール(A 編成)課題曲をフルスコアでレコーディングしたものを“参考音源”として配信し、吹奏楽部に所属している中高生をはじめ、多くの吹奏楽ファンの注目を集めているWISH WindOrchestra。その最高再生回数は約100万回に上る。
当日タイムスケジュール
14:30 ~ 課題曲Ⅰリハーサル開始
14:55 ~ 通しレコーディング
15:10 ~ 休憩
15:20 ~ 課題曲Ⅱリハーサル開始
15:50 ~ 通しレコーディング
16:30 ~ 30分休憩
17:00 ~ 課題曲Ⅲリハーサル開始
17:30 ~ 通しレコーディング
17:45 ~ 休憩、録音確認
18:00 ~ 課題曲Ⅳリハーサル開始
18:15 ~ 15分休憩
18:30 ~ リハーサル再開
18:45 ~ 通しレコーディング
19:10 終了!
課題曲Ⅰ ♬『マーチ・スカイブルー・ドリーム』矢藤 学
- Report -
課題曲の定番であるマーチ。メンバーは初見にも関わらず音ミス、リードミスは一切なし。“当たり前”の難しさを感じるのがマーチですね。そして程よい緊張感の中レコーディングがスタート! 動画撮影隊にも少々緊張感が漂いましたが、恐るべき集中力で一発OK。
トランペットパートよりコメント
「タカタッ」と16分音符のところは沈まないようにはっきり吹くことが大事ですね。あと、頭拍もしっかり意識する。
課題曲Ⅱ ♬『スペインの市場で』山本雅一
- Report -
おしゃれな雰囲気が特徴のⅡ。4分の3、8分の6の拍子感を出し分けるのが難関なうえ、パーカッションのカスタネット、タンバリンと管楽器とのかけ合いが練習しどころ。
打楽器パートよりコメント
持つタイプのカスタネットの場合、二枚貝の付け根をしっかりともってリズムを打つと良いですよ。それからグロッケンもテンポの変わり目で出てくるので、人数が少ない学校でもできれば鍵盤はカットしないほうが良いです。
課題曲Ⅲ ♬『ある英雄の記憶~「虹の国と氷の国」より』西村 友
- Report -
トランペットのファンファーレで幕開けし、冒険を思わせる曲調が特徴のⅢ。4分音符と3連音符を冷静に演奏するのもコツのひとつだそう。指揮者・甲斐さんだけでなくメンバーも練習テイクをプレイバックし熱心に聴くなど、真剣な表情が印象的でした。
オーボエパートよりコメント
ソロに関して、吹きやすい音域だと思うのでpはあまり意識しないで空気をたっぷり使って演奏すると良いと思います。
課題曲Ⅳ ♬『マーチ「クローバー・グラウンド」』鹿島康奨
- Report -
Ⅰと同じマーチですが、レコーディング開始からすでに4時間ほど経過し、メンバーにも少々疲れが見え始めたところで、指揮・甲斐さんから「ちょっと休憩しよう」と提案が。ほんの少しの休憩で見事に音が一気に明るくなりました。煮詰まる前に箸休めをすることも大切なんですね。
フルートパートよりコメント
Bの前など指が速いところは、指の練習はもちろんのこと息が長さ分しっかり出ているかも忘れずに併せて練習することが大事です。
レコーディングを終えて……
毎年取り組んでいる課題曲の自主収録、今年で早くも5年目を迎えました。毎年1番から4番の4曲を、ノーカットの1発録り、しかも初見、1日!で収録するなんてどう考えても過酷なのですが(笑)、優秀なプレイヤー皆さんのおかげで、毎回公開へたどり着けています。
ところが今年はこれに加えて、少ない人数でもA 部門で出場する学校さんのチカラになれれば、と極小編成(19人)にも挑戦してみました。通常の編成とは違うサウンドを感じていただけたらと思います。頑張ってくださいね!
(指揮・甲斐 誠)
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