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国立音楽院 卒業生対談

Takumi Matsumura × Tatsuya Morinaga

かつて国立音楽院で学び、卒業後にプロ奏者として活躍しているフルーティストの松村拓海さんと、ギタリストの森永達哉さん。現在、ジャズなどのジャンルを中心に活躍中です。
国立音楽院在学中のこと、そして卒業後にプロとして仕事を始めるようになるまでのことなどを伺いました。

左:松村拓海(Fl)、右:森永達哉(Guit)

左:松村拓海(Fl)、右:森永達哉(Guit)

お二人は国立音楽院で出会って、卒業から17年後の現在も一緒に活動されているわけですが、付き合いは学校時代から?
松村
そうですね。入学後に出会って、すぐに仲良くなって……
森永
国立音楽院は、学内でのバンド活動やセッションなどの機会が多いので、楽器を演奏するコースにいる人同士はすぐに打ち解けるんですよ。すごく和気藹々としていましたね。
国立音楽院では、最初はお二人とも別の楽器を選択していたそうですね。
松村
ギターをやろうと思っていました。以前からギターもやっていて、正直、自分は天才だと思っていた(笑)。でも国立音楽院に入ったら、ギターは人数が多いしレベルの高さも半端じゃない。見事に鼻っ柱を折られました。それで、あらためて自分を見つめ直した結果、フルートに専念することに決めたんです。
森永
僕は5歳の頃からピアノをやっていて、入学当初は歌とキーボードを希望していましたね。一緒に入学した友だちの影響でギターを始めて、その後、今も敬愛する恩師に出会ったことがきっかけでギターに転向しました。そういえば、最初、松村君にギターを教わったこともありましたね(笑)。
松村
そうだっけ(笑)?
どの楽器を選んでもよくて、途中で替えることもできて……という自由度の高さは、音大とは違うところですね。
松村
そうですね。僕は自分にとってはそれがよかったと思っています。“一辺倒”になりすぎずに、柔軟にいろいろな音楽を知ることができたのは、すごくプラスになっています。
森永
楽器を一つに絞った後もセッションなどを通じていろんな人と交流できるし、確かに今にして思うと、自由度の高さというのは大きなポイントでしたね。
そんな国立音楽院で学んだことの中で、今も役立っていることや印象に残っ ている教えというのはどんなことでしょう?
森永
僕は、恩師の岩谷耕資郎先生に出会えたことで道が拓けて今につながっています。当時優しさの中にも厳しさをもって接してもらったことが、自分の土台になりましたね。中でも、「続けていく」ことの大切さを教えていただいたことはまさに、今も活きていると思います。
松村
当時の先生に「君は先生にならなきゃね」と言われたことが、ある意味ターニングポイントでした。僕は卒業後からずっと生徒へのレッスンも続けてきていますが、それは先生のその言葉があったから。そうでなければ、人に教える仕事なんて思いも寄らなかったと思います。
好きなことを仕事につなげることのヒントを、そのときにもらっていたんですよね。

……「17年も前のことなので、かなり記憶が曖昧で(笑)」と話していたお二人でしたが、話を聞くうちに、様々な思い出がよみがえってきたようでした。楽しそうに語り合うその様子からは、国立音楽院の充実したキャンパスライフが伺えました。お忙しい音楽活動の中、貴重なお話をありがとうございました!

松村拓海(Fl)
松村 拓海 Takumi Matsumura (Fl)
フルーティスト・作曲家。国立音楽院卒業。リーダーユニット“+81”の他、主な参加バンド、共演者は“Kennichiro ishihara”“ 菊地雅晃”“ 菅原慎一”“ 港大尋”“1983 ”“peno ”“俺はこんなもんじゃない”“narii ki ”など。2015年8月1st Album“Duologue”をリリース。2016年12月再春館製薬ドモホルンリンクルTVCM 楽曲提供。
2017 年5 月2nd Album“+81”をリリース。
 
森永達哉(Guit)
森永達哉 Tatsuya Morinaga (Guit)
幼少の頃よりピアノを習い始めクラシックを学ぶ。高校を卒業後に国立音楽院に入学、ギタリストの岩谷耕資郎氏との出会いを機にギターの魅力に引き込まれ同氏に師事。同校を主席で卒業した後は活動の場所を広げ様々なアーティストのサポートやライブ活動を手伝う傍らでJazzライブも数多くこなす。ジャンルにとらわれない自由で幸せな演奏を信条としている。

 


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