後輩たちへ|辻本美博

第1回 辻本美博

第1回
辻本美博 Yoshihiro Tsujimoto

プロ奏者として挑戦し続けている20 代の若手奏者にスポットをあて、夢を追って生きること、その過程、そして今プロになって感じることを語ってもらう本コーナー。記念すべき第1回目は辻本美博さんです。

 

辻本美博

プロを目指そうと決めたのはいつ?

中学1年のとき吹奏楽部でクラリネットを始めたんですけど、演奏するのが楽しくて中学3年のときには、やんわりプロになりたいなと思ってました。ただ、当時は知っている世界が狭かったので、音大に行ってコンクールに出て、プロの吹奏楽団やオケに入るというひとつの道しかイメージできていなかったんです。
その後、高校のときにスト リートライブを始めて、大学 ではジャズをやるようにな って「音楽の世界の幅広さ」 を知り、またSOIL&“PIMP” SESSIONSを知ってから は、管楽器でこんなにカッ コいいバンドのスタイルもあるんだなと思って、さらに視野も広がったんです。

プロとしての苦労は?

大学を出てからの2年間はバーで働きながら、貪欲にとにかくなんでも良いから楽器の仕事を求めていました。おかげさまでここ2、3年は忙しく、隙間なく仕事をいただけるようになって、受けられない仕事もあるくらいになったんです。そうなってみると、それはそれの、しんどさがあるなと(笑)。僕を求めてもらえるのはとてもありがたいし、うれしいことなのですが、2016年に入ってからは特に忙しくなって、4月、5月くらいにはカラダは何とか動き回っているけど、心ここにあらずみたいな時もありまして。こんな状態だと人様の前で演奏できないなと思っ日もあったぐらいでした。元来そういうタイプの人間ではないんですけどね。そのあとは少し仕事を調整するようになり、何事も『程度の問題』と『バランス』が重要だなと思いました。

 

カルメラ

モチベーションを保つ秘訣は?

昔は単純に音楽が好きだからという理由だけで頑張っていたんですけど、年月を重ねていくともうひとつ理由が増えまして。昔から応援してくれている人たちに「辻本美博を昔から知っているんだぜ」と周りに自慢してもらえるくらい有名になるというのがモチベーションになってます。自分のためだけじゃなくその人たちのためにと考えるとさらに頑張れるんですよね。

 

辻本美博

ズバリ、目指すところは?

サックスでいうとぼくの母船であるカルメラで国民的インストバンドになること。バンドをやっている以上は大衆的でありポップであるべきだと思いますし、音楽の内容はもちろんなんですけど有名になることの大事さもあると思います。
クラリネットでは、上記と同じような発想のもと、クラリネット界の葉加瀬太郎さんを目指しています。

夢を叶えるためには何が重要?

頑張ることですかね。昨今、頑張れと言ってはいけないと、学校教育の現場でも聞くじゃないですか。それに対してすごく違和感があって。頑張るっていいことじゃないか!ってシンプルに思うんです。頑張れない人がいるとか、頑張っている人に頑張れというのはプレッシャーになるとか、そういう考えなければならない部分もあるとは思うのですが、大前提として『頑張ることは良いことだ!』と言いたいですね。
だから、楽器を始めたばかりの人はめちゃくちゃでもなんでもいいからとりあえず頑張るということが大事なような気がします。

音楽家として生きていきたい若者にメッセージをお願いします。

視野を広くもって、いろんなことを知り、狭い世界の中で悩まないでほしいですね。音楽の仕事とひとくちに言ってもいろんな職種があるから、先輩たちの話を聞いたり、いろんな現場を見に行って、見識を広めることが大事だと思います。その中から自分のやりたいこと、できることを見定めていって、素敵な将来をイメージしながら頑張ってください! ぼくも頑張ります!!

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