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教えて! 楽器のこと フルート編

Wind-i mini 34号

楽器初心者のための練習法や基礎知識などを、吹奏楽界の第一線で活躍するプレイヤーに訊くこのコーナー。今回はフルート奏者、上田章代さんに教えていただきました!

上田章代

教えてくれたのは・・・
上田章代 Akiyo Ueta

香川県出身。13歳よりフルートを始める。東京芸術大学卒業。在学中、よんでん文化財団法人の奨学生に選ばれる。また東京芸術大学の校内選抜により第37回室内楽定期演奏会に木管四重奏で出演。 ザルツブルクモーツァルト国際室内楽コンクール入賞。現在は、フリーランス奏者としてソロや、室内楽、また吹奏楽やオーケストラ、スタジオミュージシャンとして幅広く活動している。iTunesで配信中のLa Plage大人のためのフランス語入門6のBGM のフルートソロを努めている。TAD ウインドシンフォニー、フルートアンサンブル ザ・ステップ各グループメンバー。

 

楽器初心者にやってほしい基礎練習

どんな連符もどんなリズムも、まずは一つひとつの音に耳を傾けるようにしましょう。一番の基礎練習はやはりロングトーンの練習です。
何を意識するかで成果が大きく違います。ただ伸ばすだけでは何度やっても飽きてしまいますので聴覚だけでなく視覚も使ってロングトーンの練習をしてみるといいかと思います。吹奏楽でロングトーンと言えば、B-dur の音階を使った練習ですね。まずはそれでトライしましょう(譜例1)。

楽器初心者にやってほしい基礎練習

吹いているときに黒板の縁を左から右へ視線をずらしていき端に到着したときに音を丁度切ってみたり、まっすぐなものを見ながら、そして自分の音を聴きながら練習してみてください。チューナーを見ることも大事ですが、空間に響く音を自分が聴けるようになることがとても大事です。

個人のレベルアップのための基礎練習

ロングトーンだと、あんなにいい音だったのにタンギングになると音が聞こえない。そこで今度は短い時間にたくさん息を吐く練習をします(譜例2)。タンギングは舌を使いますが、まずは息だけで練習をします。そのあとにタンギングを添えて吹くようにしましょう。そのときにTの発音はもちろん、ダブルタンギングのKの発音だけでも練習しましょう。Kの発音を取り出して練習することはとっても大事なことです。

個人のレベルアップのための基礎練習

パート内でレベルアップを図るための基礎練習

ピッコロの音程やフルートの音程を合わせるとき、ど真ん中を狙ってしまうとわからなくなってしまうことも少なくありません。そこで高音楽器群に必要なのは下の倍音に乗る意識です。
パート練習をしているときにチューニングB♭だけでチューニングするのではなく、オクターブ下のBbで吹く人も作ってください(譜例3)。

パート内でレベルアップを図るための基礎練習

そのオクターブ下のを基準にしてその上に乗るように意識しましょう。基準になる人は中低音楽器をイメージして太くて豊かな音を意識しましょう。それを応用してロングトーン練習もしてみましょう。
考えて練習するという意識の基礎練習といった感じになりましたが、結局、音楽は一人ひとりの捉え方で変わっていくことがとても多いです。どんなときでも聴きながら感じながら練習してみてください。集中力アップにも繋がりますよ!

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