楽しくできる基礎練習 -個人のレベルアップのために-
実際、「なにを練習したら良いのかよくわからないなぁ」という中高生の皆さんも、少なくないのではないかなと思います。私自身、そうでした^^;。
なにをしたら良いか分からなくなったらまずこの3つをやりましょう!
ロングトーン・リップスラー・タンギング
私がよくやっているこれらの練習をそれぞれ詳しくご紹介します。
◆ロングトーン◆
=60より遅いテンポで8拍以上のロングトーンを練習します。
下のB♭(ド)4拍→下のA を4拍。これをスラーでつなぎ、一息で合わせて8拍。
A(シ)→ A♭(シ♭)、A♭(シ♭)→ G(ラ)……
最低音のE(ファ#)までいったら、次は下のB♭(ド)→ H(ド#)というように上がっていきます。
【譜例:ロングトーン】
この練習の時の注意点!
・当たり前ですが、音はまっすぐ伸ばしましょう。
・音が変わるときに鳴り方にムラが出ないようにしっかり息を入れましょう。
・指を素速く動かし、フィンガリングをスムーズにしましょう。
・自分の身体と楽器が一体化するようなイメージで吹きましょう。
この練習で、ロングトーン、スラー、半音階の練習ができます。一石三鳥ですね!
◆リップスラー◆
私は中高生のとき、リップスラー大嫌いでした^^;。でもトランペットが上手になるには、練習しないわけにもいきませんよね。
今回はテンポが速かったり、音が高かったりしない練習をご紹介します。
[ベンディング]
ベンディングとは「曲げる」という意味です。指づかいを変えずに、唇で音程を変えます。この時、ブレスを弱めたりせず、お腹でしっかり支えて、音にムラが出ないようなるべく正確な音程で吹きます。唇を柔軟に使ってください。そうしないと音程が変えられません。
私は練習する時間がたくさんとれないときは、少しでも時間があるときに練習することが多いです。中高生の皆さんも、うまく練習時間がとれない場合、テスト休み明けなど空いている時間を上手に使ってたくさん練習すると良いのではないでしょうか。
[グリッサンド]
ベンディングができたら、このグリッサンド練習もすぐできるはずです。 チューニングB♭からFを経由して下のB♭までゆーっくりグリッサンドのようにして下がっていきます。ポイントはなるべくゆーっくり。 間の音を全部吹くつもりでゆっくり下がります。
この練習でもブレスは弱めたりせず、むしろ下るにしたがってしっかりと音を鳴らすつもりで練習してください。 この練習では唇が柔軟に使えていないと、音色が変わってしまったり、詰まった音になってしまいます。
◆タンギング◆
「1分間タンギング練習」をご紹介します。これは高校生の時に当時の先生から教わった練習です。 まず、舌がもつれないようにF(ソ)の音を16分音符で吹ける限界ギリギリのテンポを見つけます。人によっては=60かもしれませんし、=80かもしれません。人によってテンポ設定は違ってきます。 テンポが決まったら、時計やストップウォッチなど1分間測れるものを用意します。Fの音を16分音符で、しかもテヌートで1分間吹きましょう。ブレスは苦しくなったら何回吸っても構いません。目安としては、ブレスの回数は少ないほうがムダのないスムーズなタンギングができていると言えるでしょう。慣れてきたら徐々にテンポを上げていきます。 この練習は1日一回で構いません。もちろんたくさんやっても構いませんが、タンギングしていて、舌や喉の奥が疲れないように、力まないで練習することを心掛けてください。
※こちらの記事は、Wind-i vol.7を一部抜粋し掲載しています。