映画解説という立場上、長く映画音楽の仕事に携わってきた。
その名曲のほとんどは、自分が生きた時代のものではない。
それでも、オードリー・ヘプバーンの「ティファニーで朝食を」を、求められるがままに、 何度解説してきたことか。
実のところ、男女関係の古い形を持つ恋愛ものは、得意としないのだが、こうした過去の名曲に匹敵する、現代の新しい男女間を示す映画音楽のヒット曲がなかなか登場しないのは残念だ。
一方、ミュージシャン自体が主人公になる‘音楽映画’のジャンルは、次々と作られている。
実在したミュージシャンの演奏を記録したドキュメント映画か、彼(彼女)の物語を俳優が演じるものか、いずれの手法にしても、傑作が多い。
音楽ジャンルがなんであれ、主人公が好みのミュージシャンであるかどうかは別にしても、音楽主体の物語性には、強力な力があると私は思う。
プレーヤーの演奏だけで、映画1本分の作品が出来上がるのだから、凄い。
最新作「エリック・クラプトン LIFE IN 12BARS」もそのひとつ。
亡きB・Bキングに捧げる、と始まる今作は、クラプトン自身が登場するドキュメント映画。
母親に拒絶された生い立ちから、クリーム時代の映像もふんだんに、成功と挫折の物語をつづる。ミュージシャンの物語は、底辺に、親との不幸な関係によるトラウマ話は、少なくない。いつまでも愛に渇望し、屈折感をひきづり、そのエネルギーがマイナスに働いたり、プラスになったりする。クラプトンもまた、JBやジョン・レノンと同じように、母親との関係が人生のしこりとなっている。天才的なミュージシャンで世界に認められても、幼いころの"愛への渇望"は決して埋められるものではないのか。
また、人妻にのめりこむクラプトンの姿も描かれる。当時、友人であるビートルズのジョージ・ハリソンの妻であったにもかかわらず、一方的に追い求める姿は、拒絶された母と重なるようだ。
さらに、ドラッグ、アルコール依存の問題を含めて、とことん私生活をえぐりだす。
だいたい、海外ミュージシャンの伝記映画で、親とドラッグの拘わりをはずした作品は、珍しい。
クラプトンが生み出すサウンドが、私生活の生きざまとからんでいく面白さは、深い。
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第3回:エリック・クラプトン~サウンドとからむ生きざまの物語~
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