第2回 | 大公開! 10枚全部使えるようにする方法!!
前回は木村氏にリードの見極め方を教えてもらった。良いリードはそのまま使用できる。問題はイマイチなリードだ。好きなだけリードを買って、全部が自分に合ったいいリードなら削る必要はないかもしれないが、そんなクラ吹きは世の中にそういないはず。本番では使えなくてもせめて練習では……いやいや、本番でも使えればこれ以上幸せなことはない。今回は見逃せない木村流リードの削り方を伝授しよう。
講師 木村健雄さん
こんにちは。木村健雄です。今回はいよいよ具体的にリードを削ってみようと思います。私たち日本人はおそらく世界一指先の感覚が優れている器用な民族だと思います。だから自分の感覚を大いに信用してください(外国人の言うことはあまり無条件に信用しないようにしましょう)。リードを持ってみて、指先でリードの厚み、重さを確認してみます。先端の薄さはどれくらいか、どこから厚みが増してきて根本の厚みはどれくらいかを指先で感じてください。どのメーカーも先端は素晴らしく均等に作られていますが、天然素材であるため、根本に近くなると意外にバラバラなことに気づくと思います。まず根本から整えてゆき、徐々に先端へ向かいます。逆は厳禁です!!
まずは根本の部分を調整してから先端の部分を調整します。基本は常に左右の厚さが均等であることと、山頂で、中央の尾根にそって、端へ向かうにつれて徐々に薄くなっていること。真横から見た場合に一番厚みがあり、逆の放物線を描いて徐々に先端に向かって薄くなっていること。遠くから見た富士山の尾根の形のようなイメージを持ってください(デコボコにならないように)。このことを踏まえて、実際にリードを削ってみましょう。
●大公開! 10枚全部使えるようにする方法!!
ではここで確認のために、楽器にリードをつけて吹いてみてください。今つけているリードは見極めではどんなリードですか? 良いリードは削る必要がないので、ここでは使用しません。リードは、毎回正確な位置に付けるようにしてください。リードの先端をマウスピースより上に出せば硬く感じますし、逆に少し下げて付けると柔らかく感じます。意外と見落としがちなのはリードの下(ヒール)の部分、マウスピースのテーブル(平らな部分)から左右対称にリードがはみ出ているか。ここを確認してください。正確にリードが付けられていないと、リードの判別はできません。
今回は硬く感じるリードを使えるようにする調整法を紹介します。ここで1つ大切な注意事項を……。僕はリードを削る上で、レジスターキィを押さない音で音色を判断しています。その音の吹奏感にストレスを感じなかったり、音色が良ければ、大体においてレジスターキィを押した音域の音も問題がないからです。また、一度削る作業をしたら必ず吹いて確認をしてください。①削って、②吹いて確認、というのをワンセットに作業をしていきましょう。
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