フルート記事 山元康生の吹奏楽トレーニング!│第4回
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THE FLUTE ONLINE連載

山元康生の吹奏楽トレーニング!│第4回

LESSON

新型コロナの影響で延期になった2020年の吹奏楽コンクール。課題曲はそのままスライドして、今年2021年に開催される予定です。今からフルート演奏の基礎を見直して、「良い音」「正しい音程」「音量のコントロール」「正確で俊敏な指使い」を手に入れられるトレーニングをしてみませんか?

コントロール力を高めよう

譜例4は、コントロール力をさらに高めるために発展させたエクササイズです。

Aは折り返しです。息の圧力を低→中→高→中→低と変化させます。
くれぐれも唇を使わないようにしてください。唇でコントロールしようとすると、うまくできません。
Aがうまく吹けるようになったら、Bに挑戦しましょう。

Bは、すぐ次の倍音だけでなく、基音→第3倍音、第2倍音→第4倍音などの折り返しが含まれています。
このエクササイズによって、お腹の圧力コントロールが、さらに上達します。



これらのエクササイズで、唇を柔軟にすること、息の圧力、構えの圧力が大切であることを良く理解していただけると思います。

ハーモニクス奏法を日課練習に取り入れることは、スイスの巨匠、ペーター=ルーカス・グラーフ氏、イギリスの名教師、トレヴァー・ワイ氏、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団首席奏者のエミリー・バイノン女史、前回ご紹介した、ミシェル・デボスト氏(元パリ管弦楽団首席奏者、元パリ音楽院教授)など数多くの名フルーティストが勧めておられます。

Peter Lukas Graf
Trevor Wye
Emily Beynon

前回の音作りのエクササイズと共に日課練習に取り入れて、力を入れるべき所、抜くべき所を習慣づけて吹くことができるようになると、次回以降に取り上げる、音量・音程のコントロール、タンギングなどが楽にできるようになります。

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