チャーリー・パーカーに学ぶ ビバップ奏法研究
チャーリー・パーカー人気レパートリー
『Confirmation』
チャーリー・パーカーの代表曲の一つです。ジャズ・サックス奏者なら、誰もが一度は通っておきたい曲でしょう。最初はゆっくりなテンポから、特にテーマのサビ部分における16分音符のフレーズは、丁寧に練習しましょう。
2拍ずつの細かいコード進行に囚われない長いフレーズ。キーはD、大きな気持で吹きましょう。「コード通りにきちんと演奏する」だけがビバップではありません。
①とは正反対、コードに対して8分音符で端正なフレーズ。ニュアンスはCD(定期購読特典)を参考にしてください。また、随所に使用しているハーフタンギングは、ビバップに必須なテクニックです。
1小節のⅡ→V7(Em→A7)フレーズ。テンション♭9、♯9を含むジャズらしいサウンドです。
Bm→E7→Am→D7→G7の細かいコード進行ですが、大きく捉えてD7 →G7で歌っています。D7のフレーズはビバップスケールで構成されています (D→D♭→Cの流れ)。このおおらかさは、まさしくジャズといった感じです。
『Donna Lee』
この曲に限ったことではありませんが、まずはテーマをしっかり吹けるようにしておきましょう。『Confirmation』と同様、ゆっくりなテンポから練習し、できるようになったら徐々に速くしていきましょう。
ソロのピックアップは、半音階を効果的に使っています。ダイアトニックだけではビバップは語れません。
Ⅵ7からⅡm7といきたいところですが、Ⅱ7に解決しています。サウンドが変わりますので注意しましょう。
サブドミナントマイナーのフレーズです。ジャズでは頻繁に登場します。ここではBbm7→Eb7→FM7の進行ですが、B♭m7→FM7、E♭7→FM7という形でも登場します。同じフレーズでOK!
マイナーのドミナント・モーション(A7→Dm)。テンション♭9(B♭)が美しいですね。ぜひ身に付けてください。
ディミニッシュのフレーズです。難しく考えすぎず、逆にシンプルがカッコいいです。コンディミがどうのとか、あまりやりすぎないほうがクールです。
『Segment』
パーカーには珍しい、マイナーキーのオリジナル曲です。テーマのBメロ(サビ)8小節はアドリブになります。連動の定期購読特典CDでは、後テーマのサビ部分のみピアノがアドリブを弾いています。
マイナーのⅡ→Ⅴ→Ⅰ進行ですが、ここではメジャーのDm7→G7フレーズからCmに解決しています。厳密に言うと間違いなのでしょうが、フレーズが美しく流れているのでアリでしょう。
Ⅰ度マイナー(B♭m)における6度(E)はビバッパーが好んで使います。この心地よいサウンドをマスターしましょう。
グロウトーンです(CD参照)。「ヴー」と声を出しながら吹きます。 これができると表現の幅がグッと拡がりますよ。
G7をDm7→G7に、さらにG7をD♭にアナライズしてDm→D♭7のフレーズを吹いています。D♭7はG7のいわゆる裏コードです。ビバッパーが大好きなサウンドです。
典型的なⅡ-V-Ⅰ。12キーで練習しましょう。ビバップスケールでのフレージングのお手本にしてください(F-E-E♭)。