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吹奏楽お悩み相談室 楽器の寒さ対策 【木管】

wind-i mini 3号

Trombone

トロンボーンのお悩みで多いのがスライドのこと。スムーズに動かなかったり、音程が合わなかったり……。そこで、スライドに関するいろいろなことを、スガナミ楽器の富田基嗣さんに聞きました。



スライド管が動かない

トロンボーンのスライドはとても繊細なものです。ぶつけたり落としたりしてしまって、少しでも凹みができたり曲がったりすると、スライドはスムーズに動かなくなってしまいます。すぐに修理に出しましょう。
凹みや曲がりなどがないにもかかわらずスライドがスムーズに動かない場合は、スライド内の汚れが原因かもしれません。スライドは全体的に汚れが溜まりやすいのですが、特にスライド外管の内側が汚れている場合には動きが悪くなりやすいので注意しましょう。
「スライドの動きが悪い」という方の楽器を、修理する前にクリーニングをすると、それだけで充分に動きがスムーズになることもあります。トロンボーンのスライドは通常、楽器を構えて手を放すと自然に落ちてしまうものです。力を入れて伸び縮みさせなければいけない状態では、肩や腕に力が入ってしまい良い演奏が困難になります。
お客様が楽器を点検に持ってこられて、スライドの動きが悪いので調整した後に動作を確認していただくと「スライドが途中で止まらない」と言われたり、お客様がスライド外管から手を放して落としてしまい、調整したてのスライドがまた動かなくなってしまったこともありました。
学校の楽器をお使いの方の中には良い状態のスライドを触ったことがない方もたくさんいらっしゃるのではないかなと思います。
また、スライドの汚れはスムーズな動きを奪うだけでなく、トロンボーンが本来持っている良い音程や豊かな響きをも奪ってしまいます。
みなさん楽器を凹ませると良くないことはご存じだと思います。メンズール(内径形状)といって管体の内部は計算されてその形状になっています。凹むことによって内部の形状が変わってしまいますよね?
楽器の内側が汚れているということは凹んでいるのと同じように、内部の形状が変わるということです。
そうすると本来楽器の持つ音程だったり、抜けの良さだったり、響きなどが発揮されていない状態になってしまいます。ですから、楽器はできるだけキレイな状態をキープする必要があるのです。
とにかく楽器はコンディションがいい状態を保つことが大事です。1日3分でも5分でもお手入れの時間を取って、質の良い練習を心がけてください。



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