原田 金管楽器に使うスライドグリス、木管楽器に使うコルクグリスの2種類があります。スライドグリスには丸型容器の通常タイプをはじめ、スティックタイプ、ジェルタイプ、ウルトラハードの4種類、コルクグリスは通常タイプ、スティックタイプ、ジェルタイプの3種類を用意しています。 いずれの商品もシンセティック、いわゆる100%化学合成品です。天然由来のものよりシンセティックのほうがコンディションは安定するので、夏はゆるくなりにくく、冬は硬くなりにくくなっています。
原田 グリスは潤滑油の一種で、どんなときに使用するのかというよりも、楽器には常にグリスが充塡されていなければいけません。 スライドグリスは可動部に充塡されることで気密性が保たれています。グリスが飛んで(切れて)しまうと楽器が持つ本来の性能を発揮できなくなります。一方、コルクグリスはその名のとおりジョイント部分のコルクに使います。楽器を組み立てるときに、スムーズに装着できるように、また楽器に負担がかからないようにするためのものです。
原田 グリスをジェル状にしたものです。指を使って伸ばす必要がなく、先端には傾斜の付いたシリコンゴムが付いているので指を使わずに伸ばすことができます。このジェルタイプも通常タイプも効果に変わりはありません。
原田 触っていただくとよくわかるのですが、ほかよりも粘度が高くなっています。古い楽器は摩耗などによってジョイント部のクリアランスが大きくなっていることがあります。その状態で楽器を吹いていると、抜差管が自然と抜けてくる状態に陥ることがあります。そういった楽器を機能させるためにこのウルトラハードがあります。 ただ抜差管があまりに緩いような場合は、あくまで応急処置として使用し、早めに修理に出すようにしてください。