楽しくできる基礎練習 -個人のレベルアップのために-
いろんな要素をバランスよく、偏らないように練習していくことが大切です。
◆スケールと68の技巧練習◆
まずは指遊びの感覚で最低音(low C またはlow E♭) から順次スタートする全調スケールを覚えます( 始めは長調制覇を目標にゆっくり同じテンポで)。 バスクラリネットはB♭クラリネットと違いカヴァードキィなので、その気になればB♭クラリネットよりは比較的簡単にできるようになります。クローゼの教則本にも載っている68の技巧練習、実用的練習もオススメです。
◆ロングトーン(息)◆
レジスターキィを使って、cresc. や dim.、f や でのロングトーンをするのはB♭クラリネットと同じです。 すべてのキィを塞ぐ最低音。楽器そのものの鳴りやリードの状態が分かりやすい開放音。どちらも毎日鳴らしてよく響かせ、音を良く聴いて吹奏感など状態を確認する目安にしましょう。リード選びもそうですが、よく聴いて比べる作業が上達のヒントです。
◆理想の音をイメージ◆
合奏でチューバやバリトンサックスに埋もれてしまわない存在感のある音が出せるように、とにかく常に大きな音を出すように心掛けましょう。とはいえ、B♭クラリネットやバスクラリネットはそもそも音量がそこまで出る楽器ではないので、しっかり鳴らして密度の濃い音や遠くまで届く音を目指します。
そのための対策として、基礎練習ではすべての音域(High B♭以上の高音を含む)で練習します。普段から意識することにより息自体はもちろん、スタミナが鍛えられ、無駄なく効率よく鳴らせるようになってきます。吹く不自由さから開放され余裕が出てくると、不思議と運指にも効果が現れます。高音を練習することはアンブシュアの安定にもつながります。ブレスは鼻と口の両方から吸うようにしてください。
◆他の楽器と同じように立奏してみましょう(体の使い方)◆
ストラップ、または体が楽器の重さから解放され、自由になる立奏用のエンドピンを使用し、立って練習する時間を取るのもオススメです。長さの種 類が多く物によっては40 ~ 60cm などがあり、希望すればカットして売ってもらえます。
座奏のままでは気づかない重心の置き方、その他、体の使い方や楽器を構える角度、息の方向等のヒントが得られます。 耳を研ぎ澄まし自分の音だけが聴こえる環境での練習時間を少しでも多く取るよう工夫してください。
◆チューニングへの応用◆
チューニングはB♭の音で合わせることが多いと思いますが、一つの音だけで合わせるのではなく、オクターブの音程や、他の音程とのバランスも確認しながら合わせていきましょう。
バスクラリネット立奏用のエンドピン
鉄:定価¥3,024(税込)
真鍮:定価¥3,240(税込)
鉄+銀:定価¥16,200(税込)
管楽器専門店DACで取扱い