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【Vol.201先行配信】ONLINE限定完全版
大嶋義実×岡崎明義 特別対談「第11回 アジア・フルートコングレス神戸2024」
コロナ禍を経て、5年ぶりに「アジア・フルートコングレス」が神戸で開催される。開催日を間近に控えた7月某日、実行委員長の大嶋義実さんと副実行委員長の岡崎明義さんに対談形式でお話を伺った。
なお、THE FLUTE ONLINEでは本誌に掲載できなかったインタビューを含め、完全版でお届けする。
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大規模なイベントが久々に開かれますが、ご準備など大変だったのではないでしょうか?
大嶋
事務局と実行委員会はここのところ月2回の会議をやりながら、かなりいろいろな調整をしてきたので、大変は大変ですね。
岡崎
段取りとして、プログラムの中身のことは詰められてきましたが、運営する状況のほうはまだまだ微妙なところがあります。あといちばん大変なのは動員かな。Webは問題ないですけれど、実際に足を運んでもらうのは関西の方が中心になると思うんですね。その辺が一番不安ですね。
大嶋
そうですね。今はとにかく人に来てもらうにはどうしたら良いだろうと考えていますね。たまたま今号(201号)の「フルーティスト リレー・エッセイ」が私だったもので、そこにも書かせていただきました。
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岡崎先生は今回副実行委員長を務めるのは初めてですか?
岡崎
いいえ、4年前の2020年のときに神戸でコングレスを行なう予定だったんですね。そのときは関東地区の先生方で企画するという話だったので、播先生が実行委員長、私が副実行委員長で話を進めていました。ですがコロナの流行が始まった頃で、当時は90%はやれる方向で実行委員の皆さんと話し合っていたんですけれど、政府から緊急事態宣言も発布されて、神戸の文化センターの財団の方に相談しました。てっきり財団の方からだめだと言われると思っていたんですけれども、「皆さんでお考えください」と。中止にするにしろ延期にするにしろ、私たちが協力いたします、と仰ったので、最終的には皆さんの意見を抽出して中止にしました。
そのときにがっかりしていたのは金昌国先生かな。金先生も健在でしたけれども、あの頃は最後のステージだというつもりでいらっしゃったようなので。金先生に電話で「申し訳ありませんけれど、今回は中止にしました」と話したら、少し寂しそうな声で「分かりました」と。
今度はようやく落ち着いて「神戸から再出発」というところで、今の形のスタッフで大嶋先生に実行委員長をやっていただいて、本当に助かっています。
そのときにがっかりしていたのは金昌国先生かな。金先生も健在でしたけれども、あの頃は最後のステージだというつもりでいらっしゃったようなので。金先生に電話で「申し訳ありませんけれど、今回は中止にしました」と話したら、少し寂しそうな声で「分かりました」と。
今度はようやく落ち着いて「神戸から再出発」というところで、今の形のスタッフで大嶋先生に実行委員長をやっていただいて、本当に助かっています。
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―大嶋先生は実行委員長は初めてですか?
大嶋
そうですね、初めてです。2019年に第10回のアジア・フルートコングレスが上海であったんですよ。当時「その次の年に神戸で会おうね」って約束をしたらコロナで中止になってしまったのですが、コロナ禍の間もアジアフルート連盟として何も活動しないというわけにもいかないでしょう。
たまたまそのときに私がアジアフルート連盟日本本部本部長の立場になったので、それなら私の務めている京都芸術大学のフルート科の卒業生や学生たちと、アジアフルート連盟が共同主催という形で「コロナ禍も細々と活動しましょう」ということになり、2021年と2022年のちょうど同じ時期の8月半ばに、京都府民ホール・アルティでコンサートを行ないました。
そのときはコロナ禍の最中ですから、海外から奏者は来られません。でもやっぱりアジアとしてやりたいんだということで、日本在住の韓国・中国出身の方たちに参加してもらって、京都で活動を続けていました。
それからやっとコロナから開放され、これまで細々と8月半ばに続けていた活動と、2019年に上海でした約束を果たそうじゃないかということで、2024年の第11回がようやく開催できることになったといういきさつです。日本本部本部長をやっていたので、その流れで実行委員長になった感じです(笑)。
たまたまそのときに私がアジアフルート連盟日本本部本部長の立場になったので、それなら私の務めている京都芸術大学のフルート科の卒業生や学生たちと、アジアフルート連盟が共同主催という形で「コロナ禍も細々と活動しましょう」ということになり、2021年と2022年のちょうど同じ時期の8月半ばに、京都府民ホール・アルティでコンサートを行ないました。
そのときはコロナ禍の最中ですから、海外から奏者は来られません。でもやっぱりアジアとしてやりたいんだということで、日本在住の韓国・中国出身の方たちに参加してもらって、京都で活動を続けていました。
それからやっとコロナから開放され、これまで細々と8月半ばに続けていた活動と、2019年に上海でした約束を果たそうじゃないかということで、2024年の第11回がようやく開催できることになったといういきさつです。日本本部本部長をやっていたので、その流れで実行委員長になった感じです(笑)。
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今回のプログラムを見ると、10日は「友情」11日は「希望」12日は「未来」と、サブテーマがついていますが、これはコロナ禍を経てこういったサブテーマを付けられたのでしょうか?
大嶋
そうですね。やっぱりそれぞれにテーマを付けたコンサートにしましょうということで、まずは先程の上海での約束を果たしたい、アジアのフルート奏者たちが「友情」をもって集まってきましたよ、という部分がまず第一ですよね。そして本来はここに金先生がいないといけないはずなんですけれども、2022年に貢献された金先生が亡くなられて、我々としては“巨星墜つ”という感想を持ってしまうような、大きな存在をなくしました。そこでこれから我々が進む道はどうあるべきなんだろうと。ずっと道を示してくださっていた金先生がいらっしゃらなくなって、だけどそこでいつまでも後ろ向きな気持ちで居続けるのではなくて、やっぱり未来に目を向けないとだめでしょう、それこそ金先生が望んでいることでしょう、ということで、2日目が「希望」。その希望を持って我々は未来のフルート奏者たちを育成しないといけないし、未来の音楽やフルート界を見ていきましょう、ということで3日目に「未来」。このような章立てで3日間を過ごしていきたいなと思っています。
インタビューは続きます!
「第11回 アジア・フルートコングレス神戸2024 共に響く!ーアジアの友人たちとー」
詳細はこちらの記事から♪