神田勇哉、演奏の楽しみと極意
近年ますます盛り上がりを見せるフィギュアスケート。そこで使われる音楽は、正統派クラシック、オペラ、バレエ音楽、映画音楽など、バラエティに富んでいる。曲集「Flute on Ice vol.2 ~氷上の名曲をフルートで~」では、付属CDの参考演奏を神田勇哉さんにお願い、インタビューでは演奏アドバイスを伺った。
2月25日にアルソ出版から発売となった曲集「Flute on Ice vol.2 ~氷上の名曲をフルートで…~」。近年ますます盛り上がりを見せるフィギュアスケートで使われる音楽を取り上げた、ピアノ伴奏付きフルート曲集だ。 付属のCDで参考演奏をするのは、神田勇哉さん。東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者であり、マグナムトリオのメンバーとしても知られる。演奏する側としてだけでなく聴くときも音楽を目一杯楽しむ、そのためにできる努力は惜しまないこと――神田さんが以前のインタビューで語っていたそんな話が、印象に残っていた。その積み重ねが知識と感性を研ぎ澄まし、さらに素晴らしい音楽につながっていくということも、彼の話と音楽を聞く中で感じていた。 そんな神田さんに今回話を聞いたのは、「Flute on Ice vol.2」に収録された曲についての演奏アドバイスを伺うためだったのだが、話はそこにとどまらず、無限に広がっていくのだった――。
フィギュアスケートに使われる音楽は、正統派クラシックのほか、オペラやバレエに使われる音楽だったり、映画音楽、ミニマル・ミュージックなど、幅広いジャンルにわたる。さらに昨今では歌入りの曲も解禁され、一括りでは語れないバラエティに富んだものになっている。そしてそれはまさに、コンサートホールにとどまらずオペラやバレエ、TV番組での演奏など、日本のオーケストラでも活動の幅広さでは随一と言われる東フィル首席奏者・神田勇哉だからこそ表現できる音楽と言っても、過言ではないのだ。
曲のイメージと世界観。想像力を逞しくするほど、音楽は楽しい
パリで見たフィギュアのグランプリ
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・「ユーリ!!! on ICE」もQUEENも…
・作品の世界を理解したら、演奏が楽しくなる
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・「絶対に手を離すな!」……劇的なストーリーを音楽に
・CDの伴奏に合わせる良い方法とは?
東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者、マグナムトリオメンバー。東京藝術大学を首席で卒業後、文化庁海外派遣研修生として渡仏。パリ地方音楽院、エコール・ノルマルにて研鑽を積む。これまでにアンサンブルofトウキョウ、芸大フィルハーモニア管弦楽団、カメラータ・ザルツブルグ、チェコフィルハーモニー弦楽三重奏団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。ソリストとして日本各地、ソウル(韓国)、マンチェスター(イギリス)、トロント(カナダ)、サンクトペテルブルク(ロシア)にて演奏。日本、フランスのコンクールにて優勝および入賞。
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演奏&ピアノ伴奏カラオケCD付 FLUTE on ICE vol.2
好評発売中の「FLUTE on ICE」に第2弾が登場です。活躍中の選手たちが、様々なシーズンに氷上で繰り広げた素晴らしい演技とともによみがえる音楽たち……。かつて浅田真央が舞い、最近では紀平梨花の使用曲にもなった『月の光』をはじめ、『映画「SAYURI」より』、『小雀に捧げる歌』など、美しい楽曲が満載。冬を彩る素敵な音楽を存分に楽しめる一冊です。
[収録曲]月の光(C. ドビュッシー)/ハバネラ(G. ビゼー)/チャルダッシュ(V. モンティ)/花のワルツ(P. チャイコフスキー)/私が町を歩けば(ムゼッタのワルツ)(G. プッチーニ)/映画「SAYURI」より Sayuri′s Theme(and End Credits)~The chairman′s Waltz~ Going To School(ジョン・ウィリアムズ)/Asian Dream Song(久石 譲)/小雀に捧げる歌(Song For The Little Sparrow)(A.コジェニオウスキ)
神田勇哉