大山日出男のJAZZ入門
THE SAX誌(27-33号)で好評を博した連載、「大山日出男のJAZZ入門」。日本を代表するサックス奏者、大山日出男氏がスタンダードを題材にコード進 行の捉え方やフレーズの組み立て方などをレッスンしたものだ。そのエッセンスをお伝えすべく、大山氏が語った「アドリブ上達のための考え方」をご紹介しよう。
序章
掲載:THE SAX27号
内容:反復して聴くこと、ジャムセッションの意義、奏でたいフレーズを言葉にする etc.
【「何から練習すればよいかわからない」「難しすぎて挫折してしまった」……皆さんと一緒に考えていきましょう!】
第1回 Autumn Leaves(枯葉)前編
掲載:THE SAX28号
内容:即興とは、論理的考察と感情表現、コードの役割と進行(トニックとドミナント) etc.
【まず、メロディを感じること/いかに理屈を排除できるか/流れに大きく乗る】
第2回 Autumn Leaves(枯葉)後編
掲載:THE SAX29号
内容:即興演奏をする前に、マイナー・スケール、オルタード・スケールの使用例 etc.
【心の中に存在しないフレーズは偽物です】
第3回 There Will Never Be Another You
掲載:THE SAX30号
内容:曲の全体像をとらえる(AABA)、サブドミナント・マイナー etc.
【調性が変わったことを感じてメロディを作るのが、魅力的なアドリブソロの第一歩】
第4回 But Not For Me
掲載:THE SAX31号
内容:歌詞、ドッペル・ドミナント、リディアン・ドミナント・スケール、 etc.
さらに枯葉、But Not For Meの模範演奏を完全採譜したソロ譜面も掲載
【実は13thや9thに面白いサウンドが隠れています】
第5回 Like Someone In Love
掲載:THE SAX32号
内容:斬新で魅力的なメロディ&速い転調、不安定なコード「ディミニッシュ」etc.
さらにLike Someone In Love、There Will Never Be Another Youの模範演奏を完全採譜したソロ譜面も掲載
【吹けば吹くほどその美しさが心に刻まれ、また音楽的な技術も向上することでしょう】
第6回 Stella By Starlight
掲載:THE SAX33号
内容:サブドミナント・マイナー、ホールトーンスケール、先人たちのアイデアを手にさらなる進化を etc.
さらにStella By Starlightの模範演奏を完全採譜したソロ譜面も掲載
【僕のアイドルたちの音楽は未来を指していました。だから今でもその音楽は色褪せません】
ときに難解な内容も含まれるかもしれないが、丁寧に取り組めば必ず理解でき、演奏の原動力となる、本当に役に立つジャズ・アドリブの入門講座である。その魅力がお伝えできていれば幸いだ。
なお、大反響を呼んだ「JAZZ入門」に続いて、現在大山氏はペンタトニック・スケールを題材とした新連載「JAZZ ADLIB "IN & OUT"」を執筆中。腕に覚えのある方は、ぜひこちらも併せてご一読いただきたい。