
[3ページ目│記事トップ]
あなたが奏でる音色の源
サックスの材質を知ろう
サックスは、どんな素材でできているのだろうか? 真鍮(ブラス)、ブロンズ、シルバー、洋白、金合金、etc...
パーツに使われる素材
これまでは、本体の素材に着目してきた。サックスにはこの他にも様々なパーツがついているが、その部分はどうだろう。例えばキィとキィを連動させるパイプには、本体よりも硬く配合された真鍮が使われる。そしてその中に通してある芯金、演奏時にはフル稼働している重要なパーツだ。これは油分に強く、錆びにくい、そして何より丈夫であることが優先されるため、ステンレスを使う場合が多い。またキィについているバネは、反応が良く弾力性に富んだ硬質鋼など、機能性を重視した素材選びがなされている。
そしてタンポには、防水性と気密性が必要とされる。もちろん、耐久性にも優れていなければならないため、柔らかくなめした動物の皮をはじめ、新素材であるゴアテックス(レインコート、スキーウェアなどの素材にもなる)まで、様々なものが挙げられる。タンポの中央にある反響板にはプラスチックやメタルなど、音の伝達性がよいものが選ばれている。この辺りのパーツの差と、次に述べる「仕上げ」によって、楽器の各モデルの個体差があらわになると言えよう。
次のページ: 表面の仕上げと音の違い