國末先生に教えてもらおう!吹奏楽サックス、上達のコツ Special
93号からQuatuor Bなどで活躍中の國末貞仁先生による、吹奏楽大好きな人のためのビギナーレッスンを開講します! 吹奏楽で吹くのは好きでも、苦手なテクニック、奏法……ありますよね? そこで、ここではビギナーのために役立つテクニックを各号テーマを決めて國末先生がレッスンをしてくれます。
Q1.現在活躍している団体などを教えてください!
はじめまして! 國末貞仁です。まずは私が所属している団体をご紹介しますね。
Quatuor B
クワチュール・ベー/サクソフォン四重奏
2007年結成。グループ名の由来は、メンバー4人(國末貞仁、山浦雅也、有村純親、小山弦太郎)全員血液型がB型ということ(笑)。仲良く11年間活動しています。私の演奏活動の中心となっているグループです。
(一財)地域創造の公共ホール音楽活性化事業(通称:おんかつ)の支援登録アーティストとして、全国各地でアウトリーチコンサートやホールコンサートなどを行なうほか、胎音会(胎児ちゃんと音学会)、Quatuor bebeと音楽会といった妊婦やお子さんとそのご家族を対象にしたコンサートや催しも積極的に行なうなど、老若男女、幅広い層を対象にした演奏活動を展開しています。
これまでに紀尾井ホール、JTアートホール、東京文化会館小ホールにてリサイタルを開催、4枚のCDをリリースしています。
2015年にはストラスブール(フランス)、2018年にはザグレブ(クロアチア)で開催されたワールド・サクソフォン・コングレスに参加。その他にも、台北(台湾)やウィーン(オーストリア)でもコンサートを開催するなど、活動の場を世界へも広げています。
Trio YaS-375
トリオ・ワイエーエス・サンナナゴ/2本のサクソフォンとピアノのトリオ
2008年結成の「Y」=山田忠臣、「S」=國末貞仁、「375」=小柳美奈子による、ちょっと変わった名前の2本のサクソフォーンとピアノのトリオです。
「楽しいコンサート」をモットーに、バロックから現代までのクラシックはもちろん、映画音楽や歌謡曲の名曲まで、多彩なプログラムで、演奏活動を続けています。
結成時より東京で定期的にコンサートを開催し、昨年8月に豊洲シビックセンターホールで開催したコンサートが9回目となりました。
このトリオのために書かれたオリジナル作品や、長生淳作曲のパガニーニ・ロストなどの初演を行なっています。 2013年9月に東京オペラシティリサイタルホールで開催した第5回目の記念公演の際に、須川展也先生、福井健太くん、上野耕平くんをゲストとして招いて上演した『銀河鉄道の夜(原作:宮沢賢治、作曲:石川亮太)』は2017年5月にCD化され、これまでに何度も再演しています。
Saxaccord
サクサコール/サクソフォンアンサンブル
大学受験前からの師である二宮和弘先生の呼びかけで2018年に同門の山田忠臣さん、有村純親さんと共に4人で活動を開始。このグループでは、バリトンサクソフォンを担当しています。数年前より、木村有沙、小林瑞希、神保佳祐、塩塚純の若手奏者4名が加入し、八重奏の形態での新たな活動を開始しました。
2018年に初めてのCD「ロシアン・マスターピース」をリリース。レコード芸術の特選盤に選ばれました。
同年12月に東京オペラシティリサイタルホールで結成10周年&CD発売記念コンサートを成功させました。
シュピール室内合奏団
小編成吹奏楽団
テューバ奏者本橋隼人と作編曲家高橋宏樹を中心に吹奏楽の名曲をよりたくさんの人に伝えたい思いからフルート、クラリネット、二本のサクソフォン、ホルン、ユーフォニアム、テューバ、ピアノ、打楽器といった最大9人編成の今までにありそうでない新しいスタイルで2010年に結成。私は2014年にソプラノサクソフォン奏者として入団しました。 団体名の「シュピール」はドイツ語で「遊び」という意味で、時に軽やかに、時にユーモラスに、楽しく悲しく様々な表情の音遊びを大切にした明快なアンサンブルで様々なジャンルをこなします。たくさんの方に吹奏楽大編成曲を少人数でも演奏できる喜びを伝えたいため「ASKS Winds」より楽譜も出版しています。
数年前から関東を中心に年4回の定期公演を開催し、そのほとんどのコンサートの模様をYouTubeに公開しています。 2017年に初のCD「シュピール・シュタール・シュプール」をリリースしました。
毎年、楽団主催の作編曲コンクール、アンサンブルコンクールを開催するなど、積極的に小編成吹奏楽の可能性を追求しています。
BRASS EXCEED TOKYO
ブラス・エクシード・トウキョウ/吹奏楽団
2009年に在京の音楽家で結成され、吹奏楽のオリジナル作品の提示だけにこだわらず、アイリッシュダンスや朗読付き音楽劇との共演コンサートなど多彩な演奏スタイルを誇る吹奏楽団です。私は2014年からテナーサクソフォン奏者として在籍しています。
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Q1.現在活躍している団体や活動を教えてください!
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Q2.國末先生がサックスを始めたきっかけは?
Q3.サックスをはじめた頃に練習されたことは?
Q4.いつ頃からプロ奏者を目指しましたか?
Q5.不得意だったテクニック・奏法などありますか?
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Q6.プロになってからも欠かさない基礎練習は?
Q7.吹奏楽部、吹奏楽団を指導している時に、サックスパートにどんな指導をしますか?
Q8.吹奏楽部、吹奏楽団のサックスパートにこれだけはやめてほしいことは?
Q9.中学生だと体が小さい生徒もいますが、楽器の構え方や息の出し方などどのような注意をされますか?
Q10.吹奏楽のサックスパートに是非やっていてほしいパート練習は?
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Q11.吹奏楽愛好家に聴いてほしい、吹奏楽団、アンサンブル、サックス奏者のCDは?
Q12.吹奏楽の魅力、クラシカルサックスの魅力を教えてください。
國末貞仁
Sadahito Kunisue
1978年、香川県高松市生まれ。神奈川県横浜市在住。香川県立高松高等学校、東京藝術大学を経て、同大学院修士課程修了。これまでにサクソフォンを、西宇徹、須川展也、石田智子、二宮和弘、冨岡和男の各氏に、室内楽を中村均一氏に師事。2005年、第22回日本管打楽器コンクールサクソフォン部門第3位入賞。2010年、平成21年度香川県文化芸術新人賞受賞。Quatuor B、Trio YaS-375、Saxaccord、シュピール室内合奏団、BRASS EXCEED TOKYOのメンバーとして活動するほか、サキソフォックスのラトゥールくんのお友達としても全国各地で活躍中。現在、京都市立芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師。また、2013年より高松市観光大使に就任し、故郷のPRにも力を注いでいる。