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みんなのキニナルを解決!? プロに聞く!Q&A

特集シリーズ \ 第2弾 /

前回に引き続き特集シリーズ第2弾をお届けします。今回はサックス吹きのお悩みを解決!
「持ち替えの時の注意点は?」「リードミスを防ぐには?」「他の楽器と調和するには?」「ストラップの位置は?」などなど、サックスを吹いていると出てくるお悩みをプロ奏者にアドバイスしていただきました。吹奏楽コンクールが近くなってきたこの時期に、個人でパートで全体で試してみてくださいね♪

Contents

ソプラノ・サックス
アルト・サックス
テナー・サックス
バリトン・サックス

◆ソプラノ・サックス:國末貞仁 Sadahito Kunisue

國末貞仁さん

香川県高松市出身。東京芸術大学を経て、同大学院修士課程修了。これまでにサクソフォーンを西宇徹、石田智子、須川展也、二宮和弘、冨岡和男の各氏に、室内楽を中村均一氏に師事。第22回日本管打楽器コンクールサクソフォーン部門第3位入賞ほか多数受賞。2010年にはソロアルバム「The Last Country」をリリース、その他数多くのCDのレコーディングに参加している。現在、Quatuor B、Trio YaS-375など様々なグループのメンバーとして活動するほか、サキソフォックスのラトゥールくんのお友達としても全国各地で活躍中。また、京都市立芸術大学および洗足学園音楽大学非常勤講師として後進の指導にも力を注いでいる。2013年3月より高松市観光大使に就任。

Q.高音をコントロールする練習法は?

高音が上手くコントロールできず、音が割れたり、リードミスしたり、音そのものが汚かったり……とても困っています。高音をうまくコントロールするための練習法を教えてください。

A.まずは小さな音から

高音への苦手意識のせいで、アンブシュアや身体に余分な力が入ってしまっているのではないでしょうか? 無理やり吹こうとして力が入ることで余計に出なくなり、さらに力が入ってしまうという悪循環に陥っているのでしょう。まずは小さな音で高音域を鳴らす練習をしてみましょう。雑音の少ないクリアな音を目指してくださいね。小さな音で吹けるようになってきたら、今度は少しずつクレッシェンドする練習をしましょう。あとは、譜例1のように高音域だけの半音階の練習をしてみてください。このように半音ずつ音域を広げていくと無理がないでしょう。

譜例1

Q.持ち替えでソプラノ、奏法は替えるべき?

ソロのある部分だけソプラノを吹いています。曲の中で持ち替えがある場合、奏法を替える必要はありますか? 持ち替えする際の注意点も教えてください。

A.マウスピースの種類に合わせた奏法で

もちろん、それぞれの楽器に合わせてよりふさわしい奏法で演奏する必要がありますが、一つの案として、マウスピースの種類をそろえておくと、持ち替えをした時に奏法を大幅に替える必要がないので楽かもしれません。ただし、必ずしも同じ種類のマウスピースを使わなければならないわけではありません。あくまで同じ種類だと吹奏感がさほど変わることなく吹けて楽、というぐらいに考えてください。

●持ち替えの注意点

1. リードの乾燥にご注意を!
一方の楽器を演奏している時に、置いてあるもう一方の楽器のリードが乾燥してしまい、持ち替えた時に音が出ない……なんてことにならないように、置いてあるほうの楽器にはキャップをしておくなどの工夫をしましょう。
2. ストラップの調節は素早く!
持ち替え時間が短く、どうしても調節が間に合わない場合は、ソプラノ用とアルト用2本のストラップをぶら下げておくなどの工夫をしてもいいですね。
3. 楽器の転倒、落下にご注意を!
持ち替え時間が短いと焦ってしまい、楽器を落としてしまったら大変です。持ち替え の時は「焦らず、落ち着いて」を心掛けましょう。
4. 無理は禁物!
例えば1拍で持ち替えなければならないことになってしまったりすることありませんか? 無理な場合は、無理と言える勇気を持ちましょう(笑)。

Q.これだけはやっておきたい!

ソプラノ・サックスでこれだけは気をつけてほしい、この練習はしてほしいものは?

A.曲の中での役割をわきまえ、バランスをとる

ソプラノ・サックスは音色が独特なので、吹奏楽の中で一歩間違えると浮いてしまいがちになることと音程が不安定だということがネックです。音程と音色、両方に気を配りながらこれまでにおすすめした練習をやってみてください。
それから、スケールの練習をしっかりやりましょう。できれば12の長調と12の短調のすべてを吹けるようにしておくと曲を演奏する時にも大いに役立ちます。
自分のペースに合った自分なりの練習計画を工夫し、楽しみながら頑張りましょう! そうすればきっと演奏が上手になって、もっとサックスが好きになるはずですよ!

オススメ教則本♪

オススメ教則本♪
「サクソフォーンのためのトレーニングブック」(須川展也)
スケールの練習にオススメです。一つひとつの調のスケールを着実にマスター していけば必ず上達します。
「サクソフォンのための50の易しく斬新的な練習曲(全2巻)」(G. ラクール)
プロの演奏家を志す人は必ず取り組む練習曲集です。
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