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ランクアップ講座 -サックス-

Navigator:新井 靖志 / 田端 直美 / 貝沼 拓実 / 大津 立史

ソプラノサックス

Navigator:新井 靖志 Y a s u s h i A r a i

新井靖志

東京コンセルヴァトワール尚美ディプロマ・コース卒業。赤松賞受賞。尚美コンクール管打楽器部門第1位、第4回日本管打楽器コンクール・サクソフォン部門第2位入賞。2000年にはソロデビューCD「ファンタジア」(マイスターミュージック)をリリースしている。最新CDはソロ・アルバム「夕べの歌」(フロレスタン)。サクソフォンを、武藤賢一郎、下地啓二、大室勇一の各氏に師事。現在、トルヴェール・クヮルテットのメンバー。TAD Wind Symphony団員、コンサートマスター。

 

初めて楽器に触れる人に覚えてほしいこと3つ

①組み立てと持ち運び時に注意
ソプラノサックスはサクソフォン・ファミリーの中では小さくて軽いほうですが、組み立てるときにはネックを本体に差し込み、ネックを止めるネジの締め忘れに注意し、持ち運ぶときにはストラップに下げて手を添えてください。ネックやマウスピース等、楽器の端を持ってキィ等を曲げないように楽器中央部分を持ってください。さらに、演奏しないときは必ずマウスピースにキャップをしてください(マウスピースやリードを傷付けないためにも)。

②演奏(練習)終了後の注意
練習や演奏終了後には管の中やタンポに水分がついてしまうので、タンポは吸取紙や油取り紙で、本体やネックはスワブを何度か通して水分を充分に取り除いてください。ソプラノサックスは管体が細いのと、さらに本体の中を覗くと第1オクターブキィのトーンホールが突き出ているのが確認できます。市販のソプラノサックス用のスワブだとよいのですが、サイズや通しかたを間違えると本体の中に詰まってしまい演奏できなくなってしまうので注意してください。

③修理・調整の必要性
ソプラノサックスに限ったことではありませんが、楽器はとても繊細です。演奏者の体調が悪ければ気持ちよく吹けないのと同じように、楽器の調子が悪いと思うように演奏できなかったりします。少しくらいならどうにかなると思っていても、音が出なくなってからでは大変な修理になってしまいます。
丁寧に使っていてもタンポやコルク、フェルト等は傷んだりしますので、楽しく演奏し、楽器を長持ちさせるためにも時々調整や修理をしてください。

 

音を出してみよう!

①まずは出しやすい中音域の音から始めて、自分の息がリードを振動させて音が鳴る感じを楽しみながらよく聴いて練習しましょう。

【譜例】

 

②姿勢はお腹を丸めて猫背になったり、逆に背中を反らせすぎず、体に余計な力を入れずにまっすぐ座り(または立ち)、マウスピースがいい姿勢を崩さずに口に入るように、ストラップの長さを調節しましょう。
アンブシュアは上歯をマウスピースの先端から1cm弱くらいの場所に固定し、下唇を下歯の上に(ある程度)巻いてマウスピースをくわえ、全体から均等な力(輪ゴムで縛っている感じ)で息漏れしないようにしましょう。

③そしてリラックスしてたっぷりと息を吸い、マウスピースとリードの狭い隙間に、まとまりのあるたっぷりとした息を遠くに届かせるイメージを大切に、良い声で歌を歌うように入れてください。

 

※こちらの記事は、Wind-i vol.5を一部抜粋し掲載しています。

 CONTENTS

◆1ページ:ソプラノ・サックス 新井 靖志
◆2ページ:アルト・サックス  田端 直美
◆3ページ: テナー・サックス 貝沼 拓実
◆4ページ:バリトン・サックス 大津 立志

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