フルーティストが語る魅力いっぱいのフルート
日本フルート普及推進協議会が制定した「2月10日=フルートの日」が、一般社団法人 日本記念日協会の審査を通り、2019年に正式に記念日として登録されました。そこで、今回はフルーティストのみなさんに、「フルートとは?」などアンケートを実施しました。
アンケート項目
①あなたが考えるフルートの魅力とは?
②あなたにとってフルートとは?
(オーケストラジャパン団員/同志社女子大学嘱託講師)
❶人間の呼吸でもある息吹が直接に奏者個人の音色となり、空間へと響きを届けられること
❷表現手段でもあり、演奏を通じた出会い等へ導いてくれるコミュニケーションツール
(フルートアンサンブルLYNX)
❶多彩な音色
❷人生を豊かにしてくれています
(ジャズフルート奏者、作曲家)
❶息がそのまま音になること、楽器の音だけでなくブレスノイズなども含めて魅力的です。加えて運搬が容易で気軽に持って出掛けられるのは素晴らしい点
❷歌が苦手な自分にとっての声
(上野学園大学特任教授、東京音楽大学講師)
❶管楽器の中でも、フルートの息の使い方は極めてユニークだと思います。瓶の口を吹くようにと発音の原理を説明されますが、実態の見えない「息」に乗せて音を運んでいく過程は奥深いものがあります。古来より人々は、活発で楽しい音楽から魂の表現まで幅広い表現力を持つフルートに魅了されてきたのでしょう
❷「息」と「生き」が重なり、50年以上を共に過ごしてきたフルートは、私にとってライフワークです
(ソリスト/指揮者)
❶管楽器の中では、最もエレガントな楽器だと思います。オーケストラの中央に位置し、オーボエと共に木管をリードすることでオーケストラの音色そのものを操ることができる
❷言葉よりも正直な気持ちを人に伝えてくれるアイテム
(アンサンブル・リュネット/テレマン室内オーケストラ)
❶フルートは自分の出す息がそのまま音になるので、自分のココロがそのまま音になるような感じがあります。そこがとても魅力的だと思っています
❷私にとってなくてはならないものです。私が世界とつながるための大切な装備なのです!
((一社)日本フルート協会理事、NFA国際リエゾン委員)
❶スポットライトに浮かびソロの素晴らしいメロディを奏でる役割、アンサンブルを率いるリーダー役といい大いなる脚光を浴びる姿は他の楽器ではない特権です。また楽器自体の美しさ、輝きは演奏に更なる魅力を与えます
❷世界中の音楽仲間のもとへ連れて行ってくれる魔法の杖です
(ソリスト、MGミュージックアカデミー主宰)
❶一見華やかでキラキラしていますが笛一本の素朴で、それゆえの神秘的な音色を放つところが魅力です
❷気がついたら誰よりも側にいてくれる、音の親友のような存在
(仙台フィルハーモニー管弦楽団フルート奏者)
❶何十年吹いても常に新しい発見があるところ
❷考えたことがありませんでした。あまり思いつきませんが、あえて言えば「空気のようなもの」でしょうか?
(管楽器YouTuber)
❶一番の魅力は、音色に奏者それぞれの個性や意思が出やすいことだと思います。街でなんとなく耳に入ったフルートの音でも、あ!あの人の音!とわかるくらい個性的でそれぞれ違った良さがあり、吹き方のタイプも十人十色で、美しく華麗に響かせる人もいれば、バリバリと吹く人もいます。また、奏者のことだけでなく、楽器のメーカーや素材でも違いがあると思います。個性が出やすいということは研究のしがいがあり、難しい面もたくさんありますが、フルートと向き合っていてずっと飽きません。同じフルートの曲でも吹く人によって違うのは聞いていても楽しいなと思います
❷自分の表現や感情をなんでもぶつけられる息の長ーーい友達みたいな感じです。実際今メインで使っている楽器は中学2年の時に買ってもらい、ずっと吹いているので人生の半分近くを一緒に過ごしています。私自身は自分の感情を表に出すのがまったく得意ではないのですが、フルートを持って舞台に立てば自分の感情や意思をフルートに乗せて音が出せるのでとても楽しいです。なんか音が鳴らないなーというときは自分の具合が悪かったりして、健康のバロメーターでもあります
(元沖縄県立芸術大学助教)
❶表現の多彩さ、レパートリーの幅広さ
❷ 相棒