サックス記事 Smooth Jazz Vibes
[4ページ目│記事トップ
スムース・ジャズ/R&Bの甘美なグルーヴに浸る

Smooth Jazz Vibes

ARTIST

人間の歌声に最も近い楽器と言われるサックス。そして、その武器を最大限に発揮できるジャンルはと言えば、それはスムース・ジャズということになるのではないか。もともとはグローヴァー・ワシントンJr.が、R&Bシンガーが歌うかの如くサックスを奏でたことが、スムース・ジャズ誕生のきっかけだ。その原点に返って、R&Bフィールが横溢する甘美なスムース・ジャズの世界に迫る。

カーク・ウェイラム

ボブ・ジェームスやラリー・カールトンのセッションを経て、ソロとして活動を始め、1993年の「フラジャイル」は、コンテンポラリー・ジャズ・チャートの1位を記録。その後も数多くのヒット作をリリースする一方、ホイットニー・ヒューストンをはじめとするあらゆるアーティストのセッションでも大活躍し、最も忙しいサックス奏者のひとりとなっていった。ポップでソウルフルなサウンドと、ファンキーで骨太なソロが大きな魅力だ。

「フラジャイル」(ソニー)
 

ボニー・ジェームス

かつてボビー・コールドウェルのサポートなどを務めていたが、1992年の初リーダー作「トラスト」がコンテンポラリー・ジャズ・チャートで8位となり、一躍注目を集めた。その後1997年の「スウィート・シング」もヒットを記録、スムース・ジャズのトップ・アーティストになっていった。ファンキーなブロウによる圧倒的なライブ・パフォーマンスと、ポップなサウンドが人気を呼び、2009年の「センド・ワン・ユア・ラヴ」などリリースしたアルバムがすべて大ヒットとなっている。

「センド・ワン・ユア・ラヴ」(ユニバーサル)
 

エリック・ダリウス

2001年に、17歳で初リーダー作「クルージン」をリリース。その後R&Bやポップス・シーンを中心に活躍し、アニタ・ベイカー、クインシー・ジョーンズなどをはじめとする様々なアーティストのセッションに参加し、2004年の「ナイト・オン・ザ・タウン」から本格的にソロ・アーティストとしての活動を開始。ヒップ・ホップの要素なども取り入れたサウンドで、現在スムース・ジャズで最も注目を集める若手サックス奏者となっている。

「ナイト・オン・ザ・タウン」(Higher Octave)
 

マイケル・パウロ

ハワイ出身のサックス奏者。1975年に、ハワイの人気グループ“カラパナ”に加入して、4年間活動する。その後1979年に初リーダー作「タッチ・イン・ザ・レインボウ」をリリースして、注目を浴びた。1981年にロサンゼルスに移り、アル・ジャロウのグループに参加。1989年に「ワン・パッション」をリリースして、ソロ・アーティストとして本格的に活動を開始した。メロディアスでスケールの大きなソロが魅力のプレイヤーだ。

「ワン・パッション」(Noteworthy)
 

 

<前へ      1   |   2   |   3   |   4   |   5      次へ>      
サックス